EU発!Breaking News

writer : tinsight-yokote2

【EU発!Breaking News】殺処分となったキリンを見学者の目の前でライオンのエサにした動物園。(デンマーク)

このほどデンマークの動物園で、飼育係が1頭のキリンをある事情により安楽死させたが、見学者の目の前でライオンにそのキリンを食べさせるというショッキングな出来事が起きた。飼育係も断腸の思いであったに違いないが…。

デンマークの「コペンハーゲン動物園」でこのほど、健康であった2歳の雄のキリン「マリウス」がボルト銃で安楽死となり、大勢の幼い子どもを含む見物客が見守る中、死骸はライオンのエサとなった。理由はマリウスの近親交配を防ぐため。キリンの去勢は群れで生きていく上でよい結果を生まないとの判断から、悩んだ末の殺処分であったという。

しかし動物園は、「目を覆いたくなるようなシーンではありますが、動物の体のしくみや自然科学などを学ぶよい機会です」として、それを極秘に行わず見学者に一般公開すると決定。案内にあたっては、保護者らに「お子さんに見せる、見せないを慎重に判断して下さい」と訴えかけ、興味本位で集まることなく、保護者にはそれを見た子どもたちへのしっかりとしたフォローを求めたいとした。

「欧州動物園水族館協会(European Association of Zoos and Aquaria)」は、動物の遺伝子上、本来備わっているはずの同系交配を避けるメカニズムに異常が確認された雄は、殺処分にしてよいと定められているとのこと。しかし動物園のウェブサイトやFacebookには3万を超す人々から「マリウスを殺さないで」という嘆願の言葉が届いており、イギリス、スウェーデン、アメリカといった遠方の動物園からも「マリウスを引き取りたい」との連絡があったというが、彼らがそれに応じることはなかった。

※ 画像はnews.sky.comのスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)