大阪府の松井一郎知事が府南東部のPR大使に任命したマスコットキャラクター・フルルに対して、「喋らなあかん!」と一喝しフルルが立ちすくんだとの報道があった。この松井知事の発言に対しネット上では、“喋ることを前提としていないキャラクターに対し、何を要求しているのか”と疑問の声が出ている。
報道によるとマスコットキャラクター・フルルに対して「喋らなあかん!」という発言が松井知事から飛び出したのは、12日府庁で行われた府南東部のPR大使任命式でのこと。フルルと一緒に任命式に参加した他の10体の自治体公認キャラクターに対しても、「いっぱいいるが、ふなっしーに勝てない」と苦言を呈したという。
この一連の松井知事の発言に対しネット上では、「フルルがかわいそう」「ご当地キャラに勝ち負けもないだろ」というキャラクターをかばう意見が多数だが中には、「政治的に追い詰められたストレスをキャラクターにぶつけている」などという辛辣な意見も見受けられた。
そもそも自治体公認のキャラクターは複数体で活動していたり、着ぐるみ要員は交代制の場合が多いと聞く。喋らなくても身振り手振りで感情が表現できるよう、高度な訓練を受けた者もいるという。ここに“喋り”まで要求するのは簡単なことではない。加えて“言葉の重み”を一番分かっているだろう松井知事が、「喋らなあかん!」と公認キャラクターへ要求するのはいかがなものだろうか。
そもそも松井知事自身が大阪の公認キャラクターを慈しんでなければ、府民からも愛されないのではないか。任命式でフルルに付き添っていた職員は、「知事がああ言うなら、検討しないといけない」と戸惑っていたそうだ。フルルの行く末が心配される。
(TechinsightJapan編集部 みやび)