アフガニスタンで現在、自爆テロを強要されたものの未遂となった10歳の少女が警察に保護されている。父親が逮捕されたが、少女の兄が「タリバン」の司令官だという。
アフガニスタン南部のヘルマンド州カーンニシン(Khan Nishin)で6日、爆弾チョッキを渡されて警察の検問所を爆破するよう兄に強要されるも、未遂に終わったSpozhmaiちゃんと名乗る10歳の少女が警察により保護された。少女の兄がイスラム武装勢力タリバンの司令官をしており、彼に自爆テロを命じられたという。
現在Spozhmaiちゃんは同州ラシュカルガーの保護施設にいるが、8日には「チャドリ」という頭から肩を覆う布をまとった姿でメディアとのインタビューに応じている。「兄はタリバンだから、家に帰ればまた爆弾がつまったベストを着せられ、自爆しろと言われてしまいます。でも神様は私にそんなことを求めていません。カルザイ大統領に、どこか別の家で暮らせるようお願いしてみたいです」と小さな声で語った。
また警察もこの子の今後についてサポートを約束しており、安全に暮らせる新しい家庭への養子縁組などが検討されるものとみられる。刑に処することが難しく、洗脳が容易であることから、未成年の男の子ばかりを集めて武器や爆弾を持たせるタリバン育成組織があると言われて久しいが、タリバンは常にその存在を否定してきた。実態を暴く手がかりになればと警察もこの件を非常に重要視しており、少女の父親を逮捕し、兄に関しても調査を続けるもようだ。
※ 画像はnews.sky.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)