一人で食事する姿を他人に見られたくないという理由から、トイレの個室で食事をとる若者が昨今は増えているという。だが「みんなで食べるから、ご飯は美味しい」という感覚が無いお笑い芸人の若林正恭(オードリー)にとって、一人で食事をすることは何ら恥ずかしいことではなく日常のことである。
1月27日放送の『ストライクTV』(テレビ朝日系)には、“孤独を愛する”芸能人が集合した。出演した若林正恭は元来人見知りなこともあり、人付き合いは苦手。相手に気を遣わせるのが申し訳ないので、プライベートでは一人で行動することが多いという。
ある芝居の稽古中、若林は稽古場の外にある駐車場のタイヤの輪止に腰を下ろして一人で昼食の弁当を食べていた。彼にとってはいつものことだったのだが、その光景を見た芝居の演出家は大変驚いたらしい。すぐに共演者らに「なぜ若林を仲間に入れてやらないんだ!」と怒り、家族という設定の芝居に影響することを心配していたという。慌てて若林のマネージャーが演出家に事情を説明して、共演者らに謝ったそうである。
「一人で食べているのを見られるのが恥ずかしいから、トイレで食べるって意味が分からないですね」と若林は話す。彼は好んで一人で食べているのであり、誰に見られようと平気。自分が“恥ずかしい”と思ったり、周りが“かわいそう”と哀れむ感情が全く理解できないのだ。
すると司会の太田光(爆笑問題)が、自分の高校時代のことを語りだした。友人が誰もいなかった太田は、いつも学校でひとりぼっちだった。最も辛かったのは昼食の時間であり、「一人で食事をとるところを他人に見られたくない」という気持ちはよく分かるそうだ。太田は“本当に友達がいない”ことが衆目にさらされるようで、一人飯が耐えられなかったのだ。
自分の行いのせいで周りに気を遣わせたり迷惑をかけるのが何よりも心苦しい若林は、気の進まない食事の誘いを無下には断れない。相手に余計な詮索をされない、リアリティのある理由を考えるのに日々苦労しているそうだ。お笑い界のリーダーになる素質があると同業者から期待される若林が今後、このような人付き合いにまつわる悩みを克服できる日は来るのだろうか。
(TechinsightJapan編集部 みやび)