現在はバラエティ番組の常連として活躍している坂上忍(46)だが、元は幼い頃から演技に定評のある実力派俳優だ。テレビ番組のダイエット企画で取り組み方がいい加減な出演者に対して、正論を激しい口調で捲し立てる場面では「まるで自分が怒られているようだ」と背筋を伸ばした視聴者が多かったらしい。『視聴者を引き込む台詞回し』。ここに坂上が、トーク中心のバラエティ番組で重宝される理由があるのではないだろうか。
1月28日放送の『B. C. ビューティー・コロシアム』特別版女性芸能人真剣ダイエットSP 7(フジテレビ系)で、“黒豆ダイエット”に挑戦した女優の斎藤こず恵(46)。身長149センチで体重84.5キロ、体脂肪率54%という数値は健康面を考えても、体重を落とした方が良いのは明白だ。
だが食欲旺盛な時期には一晩で唐揚げ200個を平らげたり、日本酒を一升呑んでいたという。「朝昼はおかずに黒豆を加え、夕食はご飯や肉の代わりに黒豆」という淡白なメニューに、斉藤は耐えられるのだろうか。
ダイエットを開始してから、1か月が過ぎた頃のことだ。体重の減り方が思わしくないため番組側が調査したところ、斎藤は大好きな揚げ物を隠れて食べていたことが判明する。そこで斎藤と同じ劇団で同期だった坂上忍を、スペシャルサポーターとして投入。“役者としてあるまじき姿“だと斎藤の甘えを指摘し、今度自分と会うまでに何キロ痩せるのかを約束させた。軽々しく「じゃあ、5キロ痩せる」という彼女に、「まず3キロにしろ」と坂上は念を押して別れた。
しかし約束した日、坂上の前に現れた斎藤は2キロも痩せていなかった。「つまみ食いはしていない」「芝居の稽古に時間を取られて運動ができなかった」。前回、体重を減らせない言いわけをするなと注意されていたのを忘れ、“自分は頑張っていたのに結果が出ないのだ”と必死に弁解する彼女に、坂上はこう言い放ったのだ。「何でこの仕事引き受けたの?」
素人のダイエット企画ではない。お金をもらって引き受けた“仕事”である。結果が出て当たり前、出来ないなら引き受けるべきではない。次々と坂上の口から出る言葉はまさに正論で、斎藤は「すみません」と謝るしかない。そして「番組スタッフや(斎藤の)マネージャーの気持ちも考えろ!」と言葉を続け、「客がいるんだから必死になれよ、もっと」と確認するように戒めた。この叱咤激励が効いたのか、結果は3か月で体重は69.6キロ、体脂肪率は40.6%までに数値を下げることに斎藤は成功したのである。スタジオに登場した彼女に「よく頑張りました」と、坂上は優しく労いの言葉をかけていた。
この坂上の言葉は、視聴者への大きなメッセージとなったようだ。ツイッターには「私も甘えてました」「忍さん、私痩せます」というダイエット中の女性からの声や、「仕事をする厳しさが伝わってきた」と坂上のプロ意識の高さに感動した等のつぶやきが多く見受けられた。『坂上さんに言われたのなら納得できる』。今後もこのような意見が増えるならば、坂上忍の活躍の場がますます増えていきそうだ。
(TechinsightJapan編集部 みやび)