EU発!Breaking News

writer : tinsight-yokote2

【EU発!Breaking News】大型犬が女児を噛み殺した事故。レスキューセンターが危険なピットブルを譲渡か。(英)

昨日、「イギリスで4歳の女の子が飼い始めたばかりの大型のマスティフ犬に噛み殺された」というニュースをお伝えした。ところがその後、近隣住民による新たな情報が続々と出てきた。犬はマスティフではなく条例により禁止されているピットブルで、犬の里親を探すレスキューセンターが誤った認識のもとで譲渡していた可能性があるという。

英レスターシャー州マウントソレルのロウィーナ・コートで5日、ブランソンさん一家が最近飼い始めた犬が4歳の娘レキシーちゃんを噛み殺すという悲惨な事故が発生。レキシーちゃんはヘリコプターでノッティンガムの病院に搬送されたが、失血がひどくすでに心肺停止の状態であった。

レスターシャー州警察が「国の条例で危険な犬として繁殖と飼育が禁じられているアメリカン・ピット・ブル・テリア(通称ピットブル)、土佐犬、ドゴ・アルヘンティーノ、フィラ・ブラジレイロの4種ではない」と発表したことから、事件直後には『Mirror』、『ITV』、『Sky News』ほか多数のメディアがレキシーちゃんを噛み殺した犬を“ボルドー・マスティフ(=フレンチ・マスティフ)として伝えていたのだが、その後に報道内容のアップデートを迫られた。なんと犬の種類はマスティフではなく、“Mulan”と名付けられたピットブルであったことが判明したのだ。

またレキシーちゃんはその日は具合が悪くて学校を休んでいたことや、警察が「事故直後に犬は殺された」と説明したのは、レキシーちゃんの母ジョディ・ハドソンさんがキッチン・ナイフで刺したためであったこともわかってきた。しかし最も注目すべきは、そのピットブルをブランソン家に引き渡したレスキューセンターに誤った認識があった可能性が出てきたことである。そのピットブルはジョディさんが2か月ほど前に、「Willow Tree Dog Rehoming Centre」という野良犬を保護する同州のレスキューセンターからもらってきた非常に大きな犬。近隣住民のポール・ライアンさんは英紙『Daily Mirror』の取材にこう語っている。

「ジョディさんは救急搬送されるレキシーちゃんの脇で、ヒステリックに『幼い子供と遊ばせても安全だと言われてこの犬を譲られたのに』と繰り返し叫んでいました。レキシーちゃんはその柔らかい肌が好きらしく、いつも一緒に遊んでいたようですが、ジョディさんは散歩でかなり手こずっていましたね。ぐいぐい引っ張り回されて大変だったようです。」

そのレスキューセンターはこの件についての取材には一切応じていない。たったひとりのわが子をこのような悲惨な事故で失い、全身を血に染めた姿で泣き叫んでいたというジョディさんの姿に、「あまりにもショッキングな光景だった」と話す近所の人々。一方で「その家で犬を飼うことは不動産業者から禁じられていたはずです」、「このあたりは高齢者と子供が多い地域で、番犬を飼うような世帯はめったにいません」といった声も聞かれている。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)