エンタがビタミン

writer : maki

【エンタがビタミン♪】HKT48多田愛佳とAKB48前田亜美の“黒歴史”が可愛い。「トーストくわえて登校」の前にかすむ。

HKT48の多田愛佳とAKB48の前田亜美がNHK Eテレ『Rの法則』で“黒歴史”を明かした。ところが他に紹介された“黒歴史”が強烈だったために2人のエピソードは全く触れられないほどだった。同番組で企画しただけでこれほどの“黒歴史”が集まるとは驚きだ。誰しも思春期には様々な体験をしていることが垣間見えた。

はじめに触れておくと“黒歴史”という言葉はアニメ『∀ガンダム』で用いられたことが起源となる。その後ネットを中心として「恥ずかしい思い出や忘れてしまいたい過去」の意味合いで使われるうちに『∀ガンダム』での“黒歴史”を知らずに用いる者も増えている。11月11日に生放送された『Rの法則』で特集した“黒歴史グランプリ”は「記憶から消したい、忘れ去りたい。過去の恥ずかしい行動や思い出」を集めたものだ。

出演者はフリップに“黒歴史”を書いて告白している。多田愛佳は「親のマネをしてワイングラスにジュースをいれて飲んだ」と「母にあこがれて、人形の髪を洗っていた…とほほ」といったエピソードを明かした。

前田亜美は「主婦にあこがれて、ビニール袋を持って帰宅していた」という。2人の“黒歴史”はインパクトが弱かったのか、MCの山口達也からも触れられることは無かったのだ。

なにしろ視聴者や他の出演者から明かされた“黒歴史”が強烈だった。ある視聴者は母親から「金色は勝利の色」と聞かされて育ったこともあり、高校1年生の頃には自転車からスクールバッグ、靴や財布に音楽プレーヤー、シュシュまで身の回りを“金色”づくめにしていたという。もちろん自分はそれが最高だと信じていたが、ある日、久々に会った友人からドン引きされたのだ。周囲から「金運が上がるから」と拝まれていたことも分かった。今では彼女の“黒歴史”となっている。

また、ある女性は中学2年生の時に、少女マンガに描かれる女子学生が遅刻しそうになってトーストをくわえたまま走って登校する“トースト登校”に憧れて実際にやっていた。しかも、好きだった憧れの男子にぶつかるところまで実行していたのだ。何度かぶつかったが恋は芽生えず、ある日、その男子が他の女子と登校しているのを目撃して失恋する。以来、“トースト登校”はやめてしまい、今は“黒歴史”である。

一番、インパクトがあったのは出演者のさえによる“ジャージ登校”のエピソードだ。彼女は当時、ドラマ『ごくせん』で仲間由紀恵が演じた先生・ヤンクミにあこがれて彼女のような赤いジャージの上下を着て、めがねをかけ、髪を二つ結びにして学校に通ったのだ。しかも、1年間それを続けたのである。大らかな校風だったのか誰からも注意されなかったそうだ。この“ジャージ登校”が“黒歴史グランプリ”に選ばれたが、彼女は大喜びしており果たしてこれは“黒歴史”なのかどうか。

『Rの法則』で紹介された“黒歴史”は世間に明かすことで自分も気が楽になるという程度のものだろう。実際に多田愛佳が『多田愛佳 Google+』で「みんな恥ずかしい黒歴史ありますか?」と問いかけたが、多くの人が「あるけど、ここには書けないや」と答えている。“黒歴史”なのだから、そういう答えもあるのが当然だ。

芸能界では本人はともかく世間から“黒歴史”と噂されるエピソードが多い。北川景子がテレビドラマ『美少女戦士セーラームーン』で女優デビューした件は“黒歴史”とされてきたが、彼女自身が当時のセーラー戦士メンバーと交流していることをブログで明かして以来、“黒歴史”といわれることは少なくなった。

シンガーソングライターの長渕剛がメジャーデビューする前に大学時代を過ごした福岡の「新宮霊園」のCMソングを歌っている。福岡で今でも放送されるそのCMには「しんぐーうれいえんー」と美しい彼の歌声が流れ、テロップに“永渕剛”と当時の表記で名前が表示される。このCMを長渕の“黒歴史”とする説がある。

芸能人にはこうしたエピソードがつきものだが、特に恋愛スキャンダルの“黒歴史”は挙げればキリがないだろう。それを思えば、多田愛佳や前田亜美が可愛くさえ感じる“黒歴史”しか持っていないことにホッとさせられる。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)