バラエティ番組『笑っていいとも！』が来年の3月いっぱいで終了することが発表されて、2週間が過ぎた。司会のタモリが10月22日の生放送中にそのことを伝えると、日本中に衝撃が走った。NHKの朝ドラ『あまちゃん』が最終回を迎えて“あまロス（あまちゃんロス症候群）”という現象が話題になったこともあり、視聴者からは「いいともロスになりそうだ」という声も聞かれた。『いいとも』の最終回が少しずつ近づいているが、世間はどのように感じているのだろうか。

10月22日（火）の『笑っていいとも！』で、エンディング近くに司会のタモリが番組の終了予定を発表するとレギュラーメンバーや観覧客が騒然となった。タモリは冷静に「でも、あと半年近くあるんだから」と話していたが、すでに残り5か月を切り「3月いっぱい」と伝えた最終回が着々と迫っている。

終了を発表した翌日の『いいとも』では、レギュラーの太田光（爆笑問題）が「冗談じゃない、オレ聞いてないよ」とタモリに詰め寄る場面もあった。太田によるとタモリは後日、太田の楽屋を訪れて謝罪したという。レギュラー陣やこれまで『いいとも』にお世話になった出演者のショックは計り知れない。

そして、ツイッターでは「“いいともロス”になりそうで怖い」とつぶやくほど衝撃を受けた視聴者も少なくなかったのだ。Yahoo!ニュースが「『笑っていいとも！』やめてほしくない？」というアンケートを取ったところ、21万を超える回答があった。その結果は「もうやめてもいい」が71.4％（156,830票）で、「まだ続けてほしい」が28.6％（62,965票）となっている。（Yahoo!ニュース 意識調査調べ　対象は21万9,795人。実施期間：2013年10月23日～2013年11月2日）

■「『笑っていいとも！』やめてほしくない？」
・「もうやめてもいい」：71.4％（156,830票）
・「まだ続けてほしい」：28.6％（62,965票）

回答者からのコメントには「何事にもはじまりと終わりがある。そろそろタモリさんにも、休息を差し上げても良いと思う」、「長期の旅行とかほとんど行けてないんだろうね…いろんな所を旅してほしい」と31年間続けてきたのだから、タモリも『いいとも』から解放されて休んで欲しいというねぎらいのコメントも多い。

中には「マンネリでもっと早く終了すべき」、「タモリのお遊び場になりつつあって、グダグダが見ててイラっとすることが多かった」という意見も寄せられている。そうした視聴者の反応を受けてだろう。最近は『いいとも』の企画の変更が増えており、マンネリを打破しようと努力しているように見受けられた。同じ「もうやめてもいい」の回答でも、「長寿番組にとらわれて続けるより、これから長寿番組になるようなものを作り出せればいいと思うので終わらせていい」という前向きな意見もある。

他にも様々なコメントが寄せられているが、番組終了を惜しむコメントとしては「生まれた年からはじまった番組…長く続くものがなくなるのはさみしい…何気にいいともっ子だったな」、「お昼に笑いのひとときがなくなるのは淋しいですね。小さいころから見ていたので残念」というもので、番組終了発表直後の「“いいともロス”が怖い」とショックを受けたような内容は少ない。

ナインティナインの岡村隆史もラジオ番組で「ずっと月～金で朝10時半にスタジオに入って、昼過ぎまでやるタモリさんの気持ちを考えて」と話している。彼は『いいとも』の継続を言い過ぎるとタモリがやりづらいと気遣っており、残された数か月を静かに見守ろうと言いたげだった。

コメントには回答者の様々な思いが表れているが、アンケート結果で「もうやめてもいい」が71.4％だったことは冷静に受け止める必要がありそうだ。タモリが番組終了を発表した翌日23日の視聴率は、5.8％（ビデオリサーチ調べ、関東地区）。22日が5.0％だったので、あまり変化は無かった。その後も5.8％近くが続いており、『いいとも』終了宣言による視聴率への影響は少ないといえる。

『笑っていいとも！』の終了について「もうやめてもいい」という声が多く、視聴率の変化が少ないことは『いいとも』終了への関心の度合いを表している。『笑っていいとも！』の終了は予想以上に冷静に受けとめられているようだ。
（TechinsightJapan編集部　真紀和泉）