船橋市非公認のゆるキャラ・ふなっしーが、テレビ番組『笑っていいとも!』で公認キャラクターの船えもん(ふなえもん)と初共演した。船えもんは「ふなっしーよりも知名度が低い」という悩みを抱えており、それを相談するために出演したのだ。ライバル的な立場となる2人だが、ふなっしーは船えもんの人気が出るためのヒントを考えて器が大きなところを見せた。
船橋市公認のゆるキャラ、船えもんの肩書きは正式には“ふなばし産品ブランドPRキャラクター『目利き番頭 船えもん』”という。2012年6月に江戸時代から現代にやってきた彼は、温和で少し照れ屋なところがある。自慢の目利き力で船橋の“ええもん”を探し出してPRするために活動している。
その船えもんが、8月5日の『笑っていいとも!』に登場した。同行した船橋市商工振興課の課長から「非公認のふなっしーより知名度が低いのが悩み」と、レギュラーの香取慎吾、三村マサカズ、千原ジュニアに相談が持ちかけられたのだ。
三村マサカズは開口一番「めちゃくちゃ地味」と指摘するが、課長からは「番頭をイメージしているのでこういう感じになった」と説明があった。また「公認ならば、船橋市のみなさんは船えもんを応援しているのでは?」と問われると、「そうでもないのかな~」と課長は首をかしげている。
そこに現在人気爆発中のふなっしーが現れると、会場は大歓声に包まれたのである。テレビ初共演の船えもんとふなっしーは、お互いに熱く抱き合いキスをするかのように顔をくっつけあって喜んだ。
ふなっしーは2012年5月からYouTubeで活動をアピールしながら公認を要望してきた。彼にしてみれば、船えもんは自分より後発ながらも公認という複雑な立場にある。
一方で船えもんにとっては、非公認なのに船橋市どころか全国の人気者になったふなっしーの存在はうらやましいばかりだろう。だが、そこはゆるキャラだけに深刻には考えていない。それどころか、ふなっしーの動きにあわせて船えもんが素早く動いて見せるなどして仲良く絡んでいた。
動ける船えもんを見た三村が「ふなっしーみたいに激しく動いた方がいいよ」と提案したところ、課長が「本来の仕事を忘れてもらっては困るから」と苦笑して首をひねった。「まじめかっ」、「厳しいっ」、「ゆるキャラなんだから」とレギュラー陣から詰められていたが、公認キャラだけにふなっしーのように自由に振舞えないところがあるようだ。
また、船橋市から船えもんの問題点として「イメージが固い」、「動きに落ち着きが無い。メリハリがない」、「決めポーズがない」などが出された。香取慎吾から「問題は、この問題点が分かっているのに大人たちがちゃんと会議をしないこと」と指摘されて、「強い突っ込みですね」と課長も辛そうにしていた。
やがてジュニアから「顔の白い部分に香取慎吾のサインをもらえば人気が出る」と提案されるが、やはり顔はまずいということになる。そこでふなっしーが船えもんの腰にさげている“番頭帳”みたいな布にサインをすればいいと提案して、それが採用された。
船えもんの“番頭帳”にマジックで1枚ずつ、香取慎吾、三村マサカズ、指原莉乃そしてふなっしーによるサインが書かれたのだ。
この出来事はツイッターでも話題となっており、「船橋市の公認キャラクター、船えもんとの初共演を果たした船橋市非公認キャラクターのふなっしー。歴史的瞬間でしたね!」、「ふなっしーのアイデアで船えもんの帳面に皆がサイン。ふなっし-もサイン! 仲良し条約成立の瞬間!! テレビで見ている船橋市民嬉しく、涙涙の瞬間!!」と感動がつぶやかれている。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)