EU発!Breaking News

writer : shiina

【EU発!Breaking News】74歳男性、頻繁な喫煙が原因で40年暮らしたアパートを追い出される。(独)

デュッセルドルフに住む74歳の男性が、頻繁な喫煙が原因で40年暮らしたアパートの部屋から追い出される羽目になってしまった。『T-Online』が6日付で伝えている。

男性のあまりに頻繁な喫煙による煙が同じアパートの住人たちに迷惑をかけているとして、住居の大家はアパート内での喫煙回数を少なくするよう長年に渡り要請していた。だが男性はこれを聞き入れる様子を一向に見せなかった。そのため男性は賃貸契約を大家から解約されてしまい、40年もの間暮らした住居を追い出されてしまったのだ。

一方的にも見えるこの解約であるが、デュッセルドルフの裁判所によって受動喫煙が他の住人たちの健康を損なう可能性があるという理由から正当であると認められており、解約に異を唱える男性側の主張は却下されている。

アメリカなどと比べるとドイツは喫煙者に対して寛容な雰囲気がある。だが最近では、飲食店での喫煙は屋外や限られた場所以外では法律で禁止されている。

賃貸住宅であっても住居内での喫煙は個人の自由として認められているが、ドイツ賃貸経営業協会は隣人の煙草の煙に苦情を訴える人が近年増加していると述べている。また賃借人が頻繁に喫煙した場合、わずかな期間であってもその後必ずリフォームが必要になるほど部屋が汚れてしまうことや、長年の賃借においては住居が煙によって修復できないほど損傷されてしまうこともあるため、賃借人の条件を非喫煙者に限定している貸し主は少なくない。

デュッセルドルフ賃貸経営業協会会長は今回の件を受け、たとえ住居内で喫煙が認められているとしても、隣人と接する場所で煙草を吸うのは控えるべきであると話している。
(TechinsightJapan編集部 椎名智深)