TBSによる13時間を超える大型歌番組 『音楽の日』 が始まった。6月29日の14時から17時半まで生放送された前半の部では、早くもモーニング娘。とHKT48が登場。ハロプロとAKB発のアイドルグループが華麗なパフォーマンスで盛り上げた。司会の中居正広と安住紳一郎アナもその魅力に、心なしかテンションが高かったようだ。
スタジオライブと東日本大震災による東北の被災地でのパフォーマンスの中継による『音楽の日』・前半の部には、シャ乱Qが登場した。彼らは震災が起きた2011年に久しぶりにメンバー4人が集結して、今年活動を再開したばかりだ。師匠でもあるボーカルのつんく♂に見守られながら、モーニング娘。は別スタジオで新曲「ブレインストーミング」を披露することとなった。
安住アナが「つんく♂さんから何かありましたか?」と尋ねると、リーダーの道重さゆみは「ブレインストーミングは、“これからの日本を良くするために、みんなで意見を出し合い新たな一歩を踏み出そう”というメッセージが込められているそうなんです」と説明して、「モーニング娘。も昨年、15周年を迎えて“新たなモーニング娘。を作って欲しい”という意味もこめられています」と堂々と語った。「素晴らしい。しっかりしてるねー!」と安住アナも感心していた。
『音楽の日』は“「今届けられる歌声」 を大事にするため、あえて過去の VTR 映像を使用せず、生歌をお届けします”と謳っている。モーニング娘。の「ブレインストーミング」は複雑なダンスを行いながらリズム感のある歌をこなさねばならないのだが、彼女たちはストレスを感じさせない迫力あるパフォーマンスを披露した。
教え子のパフォーマンスについて感想を求められたつんく♂は、「いいね! 素晴らしい!」と満足気に答えると、別スタジオのモー娘。からも「イエー!」と歓声があがった。中居が「いろいろとメンバーが入れ替わりますが、今はこのメンバーが一番ですか?」と問うと、つんく♂は「そうですね、踊れるし、歌えるし。まあ、誕生日は全員覚えられなくなるけどね」と答えて笑わせた。
その後、前半の部も終わり近くの16時45分頃に、AKBグループからトップバッターでHKT48が出演したのだ。この日は指原莉乃も入っており、HKT48がテレビ番組にフルメンバーで出演することは珍しい。最年少の田島芽瑠が13歳だと分かると、「肌が若いねやっぱり」と安住アナがその若さに感心していた。
中居から「音楽の力、歌の力を感じることは?」と質問されると、宮脇咲良が「私はよく歌を聴くんですが、辛い時や悲しい時に聴くと明日も頑張ろうっていう気持ちになれます」と答えた。さらに中居が「どなたを聴くんですか?」と追及したが、宮脇は素直に「私はAKB48さんを聴きます」と返して、SMAPの中居正広を落胆させたのである。その横で指原が「ちょっとごめんなさい、恥ずかしい感じになっちゃって」と笑いながらフォローしていた。
HKT48がデビュー曲「スキ!スキ!スキップ!」を披露する前に、中居が「いいですよね。AKBグループは元気になれる曲ばかりですよ」と語ると、安住アナも「多分皆さん、間近でダンスを見るときっと印象が変わるんではないでしょうか」と観覧客に呼びかけた。
モーニング娘。の「ブレインストーミング」が芸術的ともいえるパフォーマンスだったのに対して、HKT48の「スキ!スキ!スキップ!」はノリノリで若さ溢れるアイドルソングという感じだ。会場は元気の良い手拍子に包まれ、中居も「華やかですね、いいねー」と堪能していた。
モー娘。にもHKT48にも中学生メンバーがいることから、早い時間帯に出演したようだ。理由はどうあれ『音楽の日』の前半の部が2大アイドルグループの登場で華やいだことは間違いない。
アイドル研究家としても知られる作家の中沢健氏が、今年の1月に「2013年にブレイクするアイドルはHKT48とモーニング娘。」と予想したことを思い出す。この時期にその2グループが『音楽の日』に出ているのだ。下半期はさらにブレイクするはずである。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)