芥川龍之介の短編小説「蜘蛛の糸」の結末が気になったHKT48の兒玉遥がGoogle+で読者に問いかけたところ、多くの意見が寄せられている。兒玉が自身の解釈で書いた「蜘蛛の糸」のあらすじから、彼女の素直な疑問が伝わるからだろう。「マジレスするね」と真剣に答えを返す読者が少なくない。アイドルとそのファンによる文学作品の意見交換が行われる形となった。
1918年(大正7年)に発表された芥川龍之介による「蜘蛛の糸」はお釈迦様が極楽から地獄へ向けてたらした1本の蜘蛛の糸をめぐる物語だ。地獄から極楽を目指してその糸をつたって上るカンダタという極悪人が、後から上ってくる亡者に気づき「下りろ」と喚いたところ糸が切れてしまう。
6月14日に彼女が『兒玉遥 Google+』で「今ふと思ったんやけど、芥川龍之介さんの『蜘蛛の糸』って作品あるやん?」とその作品の概要を記した。そして、彼女が「どうやったらカンダタは極楽に行けたと思う?」と問いかけたところ、読者から様々な意見が寄せられたのだ。
「全然分からないや、でも皆で一緒に上れば良かったんじゃない?」などのコメントに対して兒玉が「そのまま上れば良かったのかなー?」と返しており、彼女も読者の意見を参考に考えた。
「難しい話だね。マジレスすると、どうやっても極楽には行けなかったんじゃないかな? そんな状況に追い込まれて、『じゃあ、みんな協力して一緒に極楽に行こうぜ!』なんて言える人間はいないと思うよ」と読者も本音で答えている。
「『みんな上ってこーい!』じゃない?」、「まぁ釈迦様も行かせる気はなかったかもね。神様の悪戯かな?」、「自分だけ天国にいけても、そこは自分一人だけしかいないという寂しい可能性も…奥が深い話だよね」など考え方も様々で興味深い。
「俺、読んだことない」、「今度読んでみよっと」、「読んだことあるけど、内容忘れたー!」というコメントもあり、この作品を読んでみようと感じたファンもいるようだ。兒玉遥の問いかけでファンも文学作品について考える良いきっかけとなったのではないか。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)