モデルや女優としても活躍する山本美月がテレビ『笑っていいとも!』に出演した。同郷でもある司会のタモリと「めんたいパフェ」などの地元トークで盛り上がるうちに、彼女が大学の学食で「口を開けて食事できなかった」と告白したのだ。するとタモリから「学食で1人で食事するのが恥ずかしい若者が増えている」という話題が出たのである。
「ランチメイト症候群」という言葉をご存知だろうか。精神科医の町沢静夫氏によって名づけられた症状で、食堂などの大人数が集まる場所で一緒に食事をする相手、つまりランチメイトがいないと「自分には人間として価値が無いのでは」と不安になる状態をいう。
現在、明治大学に通う現役女子大生の山本美月が5月20日に『笑っていいとも!』のテレフォンショッキングに出演した時のことだ。山本は地元福岡に住んでいた頃は筑紫女学園中学・高等学校に通った。偶然にもタモリの姉と同じ学校だったことから彼女がお気に入りだった飲食店のおすすめ品「むっちゃん万十」や「めんたいパフェ」など博多ローカルな話題で大いに盛り上がったのだ。
今は東京に住んで大学に通うようになった彼女は「周りに男子がいっぱいいてびっくりした」という。彼女にとって大学生活は小学生以来の共学であり、中学・高校では父親と先生以外の男性とはほとんど接点が無かった。そのため、学生食堂では男子の目が気になって「口を開けられない」ので箸で細かくして少しずつ食べるのだ。タモリが「男慣れした方がいいよ」と心配すると、彼女は「今は4年生になったのでもう大丈夫です」と答えていた。
その話に関連してタモリが「今どきの学生は1人で学食で食事するのが恥ずかしいらしいんだよ」と話すと、山本美月は「私も苦手です」と言うのだ。「みんながグループで一緒に食べている中で、1人でいると“さびしい子”に思われちゃって。かわいそうなイメージになるのではとドキドキします」とその理由を語った。彼女の心理は前述の「ランチメイト症候群」に似ているのだ。
さらにタモリが「そんな学生の間では、友だちがいないということは最低のランクで、そういう子は見られたくないからトイレで食べるらしい」といわゆる“便所飯”について話すと、これには山本美月も「えーっ、トイレはちょっと」と違和感を示した。そんな彼女にタモリは「(1人で食べるのも)かっこいいじゃない! イイ女は1人で食べなきゃ!」と言い聞かた。山本も大先輩の言葉に「はい」と応じて肝に銘じたのである。
“便所飯”はネットで使われ出した言葉だが、その状態は「ランチメイト症候群」の一種とされることもある。別のテレビ番組で取り上げられた際には、住宅設備機器ネット販売のサンリフレプラザが行ったアンケート結果が紹介され、有効回答数2459人の12%が“便所飯”経験者という結果だった。ただ、その理由は「仕事が忙しくて、仕方なく人目を忍んで食べた」というものなど様々で、一概にその是非が語れる状況ではなさそうだ。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)