エンタがビタミン

writer : maki

【エンタがビタミン♪】「近代史の話に共感」。過激度増す『家族ゲーム』がツイッターで“盛り上がり度100”に。

櫻井翔主演のドラマ『家族ゲーム』の第4話が放送された直後から、ツイッターで話題のHOTワードに“家族ゲーム”がランキングされた。第3話までの反応と同様に「家族ゲーム怖い、でも見ちゃう」という内容も多いが、今回は家庭教師・吉本荒野が学校の近代史の授業を例に挙げて国や教育の歪みを指摘する場面も話題となっている。ますます予想できない展開にツイッターでの盛り上がり度も“100”となった。

家庭教師・吉本荒野(櫻井翔)は、ある時は過激で、ある時はコミカルな言動をとる。いったい何を考えているのか真意がつかめない彼の存在がドラマ『家族ゲーム』の幹となるのだ。第2話では「なにJ-POPみたいなこと言ってんだ!」という台詞が話題となったが、第4話では歴史の授業を例に出して「今の時代にまっとうな教育なんか通じるわけがない」と学校教育どころか社会環境を痛烈に批判した。

第4話では、吉本荒野が家庭教師となった沼田家の中三の次男・沼田茂之(浦上晟周)が女子から手紙をもらったことから、吉本のアドバイスでラブレターを渡してデートにこぎつける。それに絡んで揺れ動く母親と父親の関係が描かれている。崩壊していく母親の姿を見て憤った高校生の長男・沼田慎一(神木隆之介)と吉本の言い争うシーンが一番の見どころでもあり、今後のドラマの展開につながる重要なものとなった。

慎一から家庭教師として理解不能な言動の真意を問われた吉本は「教師じゃできないよ、生徒の教育のために家庭環境を変えようなんてさ」と生徒の勉強だけでなく、沼田家に介入する意思を明かすのだ。慎一から「正気の沙汰じゃない!」と言われた吉本は「この国自体が歪んでいるから仕方ない。今の時代にまっとうな教育なんか通じるわけがない」と説きはじめる。

「国も教育も間違っているなんて思ったこともない」という慎一を笑い飛ばすと、吉本は「本当にそう思ってるのか? 考えることを放棄して周りの意見に流されているだけじゃないのか?」と問うのだ。

彼は歴史の授業を例に挙げて「人類の誕生から始めるが、俺たちにとって間近で重要なはずの近代史は3学期に駆け足で終わる」と説明すると、近代の暗殺事件などについてその理由などもっと学ぶべきところはあるはずだと主張する。

さらに吉本は「これまでは、そんな詰め込み式の教育でも社会がそれなりに機能してきた。だがそのひずみはアイデンティティーの喪失として表れた」、「自分に自信が持てずに、戦うことを怖れて他人に同調するようになった」と現代社会を批判した。

その後、吉本はゴルフクラブを持ち出して慎一のノートパソコンを叩き壊すと、「これはゲームなんだよ。“家族ゲーム”」と口にするのである。彼の口から“家族ゲーム”という言葉が出たのは初めてであり、それを聞いた慎一は自分もそのゲームに参加していることを知るのだ。

こうしたドラマの展開と共に、ツイッターでも「家族ゲーム怖すぎる」、「何がどうなってるのかわかんないくらい家族ゲームが面白い」、「こんなに面白いドラマなかなかないと思う!」など様々な感想がつぶやかれた。

そして「近代史の重要性をあそこまで明確に語るとは思わなかった」、「現実に見え隠れしている極めて鋭いこと言っていて、面白かった」、「社会の話が最近の気持ちにリンクしてなんかもう」といった吉本の言葉に対する意見も少なくないのだ。

他にも、慎一がサイトで知り合った“吉本荒野を訴える会”の管理人の意外な正体など、息をもつかせぬ展開が影響したのだろう。ツイッター話題ランキングサイト『ついっぷるトレンド』では5月8日23時40分現在で“HOTワード1位”にランキングされ、ツイート数は35,762を記録したのである。

今シーズンのドラマでは福山雅治主演の『ガリレオ』が高視聴率を記録しているが、『家族ゲーム』も話題性では負けていない。ただ、「家族ゲームを毎週家族と見るのはいいけど、親がうるさい」、「家族ゲーム見た後、自信なくす」といった感想もあるように、人によって評価は分かれるようだ。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)