カンヌ国際映画祭で日本映画の作品が高い評価を受けている。情報ライブ『ミヤネ屋』でもフランス・カンヌの現地からデーブ・スペクターがレポートした。彼は福山雅治主演の映画『そして父になる』に惜しみないスタンディングオベーションが送られたことを伝えると、「カンヌでは慣例なので…」と冷めた感想を伝えて日本のスタジオを慌てさせた。
第66回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門で現地時間の5月18日夜、福山雅治主演で是枝裕和監督による作品『そして父になる』が上映された。上映が終わると観客のスタンディングオベーションが止まず、およそ10分間も続いた。福山や出演者たちは感激して涙したという。5月20日の情報ライブ『ミヤネ屋』でも、デーブ・スペクターがその時の状況や現地で話題となっている作品などについて中継で報告した。
デーブは「カンヌ映画祭では、よほどひどい作品で無い限り観客が立ち上がって拍手するのは慣例のようなもの。スタンディングオベーションにあまり踊らされない方がいいですよ」と感想を語り、日本のスタジオで聞いていた宮根誠司らを「なんで盛り上がっているのにそんなこと言うの?」と慌てさせたのである。
番組では、カンヌ映画祭を何度も取材した新聞記者による「これだけの盛り上がりは初めてだ」というコメントも紹介されているのだ。ウケを狙わねば気のすまないデーブ特有の毒舌コメントだったのだろう。しかし彼は、他にも興味深い情報を提供してくれた。
『そして父になる』の他にも、大沢たかお主演の『藁の楯』やオフィス北野などが製作した中国映画『ア・タッチ・オブ・シン』など、日本が関係する映画への評価は高い。デーブはそうした会場の声も踏まえて、「やはり現在の予想では『そして父になる』が最高賞・パルムドールの最有力候補だが、競馬でも1位の予想が外れることはある」と相変わらずの毒舌解説を続けた。
さらに彼は「パルムドールについては『異文化、未知の世界に入って感動したいところがある』とスピルバーグ監督も言っている」と説明した上で、そうした意味で世界の人々から注目されている日本作品がもう1つあることを紹介したのだ。
カンヌ映画祭は世界中のマーケットへ向けて数々の映画作品を紹介する場でもあり、出品作品以外でも会場では様々なDVDなどが並んでいる。その中で日本のグラビアアイドル・壇蜜が主演した映画『甘い鞭』のポスターやDVDに注目が集まっているという。
福山雅治は壇蜜がブレイクした際に、「オレが一番最初に発掘した」と嫉妬したという噂もあるほど彼女のファンなのだ。自分が訪れているカンヌ映画祭のマーケットでその壇蜜が世界へ羽ばたこうとしているとは、福山も思いもよらないだろう。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)