シンガーソングライターの堂本剛がテレビ番組『ZIP!』のコーナーに出演した。同じシンガーソングライターとして彼を敬愛するダイスケがインタビューする形で進行。堂本剛がアイドルやアーティストとして活動する際の気持ちの違いなど、興味深い内容を語った。
ジャニーズのアイドルグループ・KinKi Kidsやソロプロジェクト・ENDLICHERI☆ENDLICHERIなどで活躍する堂本剛が、5月17日の情報番組『ZIP!』のコーナー“チューモーク!”に登場した。担当するダイスケは、堂本剛の楽曲をギターでコピーして練習するほどのファンだという。
その堂本剛に横浜の赤レンガ倉庫にあるカフェでインタビューすることとなり、ダイスケが「緊張します。カメラもまだ慣れていないので」と話すと、いきなり剛らしいアドバイスが飛び出したのだ。
彼は「カメラさんや音声さん、照明さんにはすごく失礼やけど。いないものとして生きた方がいいよ」と淡々と持論を展開した。「結果、その方が撮れ高が高くなる」というのだ。1991年にジャニーズに入ってから22年。様々なテレビ番組を経験してきた彼ならではの言葉を、ダイスケもありがたく受け止めていた。
ダイスケから「KinKi Kidsとして2人でやる時のアイドルと1人で活動する際のアーティスト的なイメージがあるが、気持ちは違うのか?」と問われ、剛は「気持ちの違いは、単純に外が決めることやから」と答える。さらに彼は「簡単に言うと」と前置きすると、「“ジャニーズのくせに”とか“アイドルのくせに”とかいう枕詞に始まり。まあ、いろいろな壁を乗り越えてきてますから」とアーティストとして活動することも容易ではなかったことを明かしたのだ。
また、「『街』っていう曲を書いたときには『お前は男にモテたいんか!』ってめちゃ怒られたという伝説も持ってますからね」と、具体的な楽曲を例に出した。『街/溺愛ロジック』は堂本剛のソロデビューシングルで、彼自身が作詞・作曲・プロデュースを担当している。
その後、彼は3枚目のソロシングル『ソメイヨシノ』からENDLICHERI☆ENDLICHERI名義で出しており、「堂本剛名義ではアイドルとしてのイメージがついて回るから」とその理由を説明している。この頃から、アイドルがアーティストとして活動することの難しさを痛感していたようだ。
だが、2011年にプロジェクト・SHAMANIPPONから出したソロシングル『縁を結いて』以降は再び堂本剛名義にしている。今年の5月8日に出したカバーアルバム『カバ』もやはり堂本剛名義だ。それまでの活動が実って、“堂本剛”がアーティストとして受け入れられたことを実感したのだろう。
ダイスケが初の全国ツアーを行っていることから、堂本剛にライブパフォーマンスについてアドバイスしてもらったが、MCのコツやマイクの使い方まで実戦的で分かりやすい内容だった。そこにはアイドルではなくアーティストとしての堂本剛がいたのである。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)