アイドルグループのPASSPO☆がテレビ番組のインタビューを受けて、これまでの活動で一番辛かった体験を明かした。それは1日3回のイベントと握手会を毎日、1か月間続けたことだという。メンバーのほとんどが自分で何をやっているのかよく覚えていないほど、ギリギリの状態だったようだ。
PASSPO☆はガールズロック的な音楽性にこだわっており、ライブパフォーマンスも激しいことで知られる。彼女たちが旅をテーマにしており、キャビンアテンダント風の衣装を着てメンバーを“クルー”、ライブを“フライト”、ファンを“パッセンジャー”、ペンライトを“誘導灯”と呼ぶ可愛いイメージとアクティブなステージとのギャップも魅力だ。
2009年に初フライトしたころはまだ“ぱすぽ☆”というグループ名だったが、よりロックカラーを打ち出すために2013年からPASSPO☆へ改名した。今年は3月にベストアルバムを2枚リリースし、4月6日からは冠番組『PASSPO☆の尺うまTV(ティビー)』(テレビ東京)も始まった彼女たちだが、ここまで来るには安易な道ばかりではなかった。
4月6日の『王様のブランチ』にVTRで出演したPASSPO☆は、リポーターから「これまでで、一番しんどかったのは?」と尋ねられて「1年半くらい前の夏」の体験を明かしたのだ。
奥仲麻琴が「夏休みの1か月間、毎日イベントを3回やって、握手会も3回やりました」と訴えるように話すと、「1日も間を空けずにやったんですよ! 朝から夜まで」と他のメンバーも同調する。リポーターも驚き「(そんな無茶なこと)なんでやったの?」と確認すると、彼女たちは「わからな~い!」と声をそろえた。
安斉奈緒美は「その頃はまだ今ほど曲数もなかったので、やることも同じでパッセンジャーさんも来る方は一緒。マンネリ化状態で『どうしよう?』みたいな感じになった」と語る。「『どうすれば人が来るか?』ばかりを一生懸命考えていた」という状況だったのだ。
リポーターが「それで、体とかは大丈夫だったの?」と心配すると、「病んだ!」と答えたのが岩村捺未だった。「私は20歳だったけど、家に帰って『なんで夕食が“そうめん”じゃないの!?』と泣いてママに言ったりして、もうなんだかおかしくなってた」と精神的にまいっていたことを明かす。
すると奥仲も「夜中にたこ焼きを作り始めたりして」と、自分でも理解できない行動をとったことがあるというのだ。「一人ひとりがヤバかった!」、「あんまりみんな覚えていないんですよ」と他のメンバーも極限状態だったことを訴えたのである。
アイドルグループに限らず下積み時代に辛い思いしたというエピソードを耳にすることはあるが、PASSPO☆が体験した1か月間はその中でも過酷なものだろう。それを乗り越えて、これまでに出してきた楽曲が『ぱすぽ☆ベスト1』『ぱすぽ☆ベスト2』として形になった。
彼女たちは、その中でも特に思い出深いのはメジャーデビューシングルとなった『少女飛行』だという。「『少女飛行』でオリコンウィークリー1位になったので、その時のようになれるようにまた頑張ります!」と決意を新たにしていた。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)