2013年4月15日に日本中を駆け巡った「三國連太郎さん逝く」の報。三國さんの演技に対する凄まじいまでの厳しい姿勢は「演技の鬼」「求道者」と評され、今なお様々な逸話が語り継がれている。訃報を受け、各メディアでは三國さんの特集を組むなどしており、関係者・俳優陣からも哀悼の言葉が寄せられ、中には意外なエピソードが明らかになることも。そんな中、女優のみならずガラス工芸デザイナーとしても活躍している川上麻衣子が、その胸中をFacebookでコメントしている。
川上麻衣子はデビュー当時、三國連太郎さんと同じマネージャーが自分の担当だったことから公私にわたりお世話になったそうだ。三國さんはダビドフの葉巻を愛用していたため、川上はスウェーデンに渡航した際には必ずこの葉巻をお土産として購入し自宅に届けていたという。
『川上麻衣子 Facebook』では、そんな三國さんとの交流のほか心に響く言葉を沢山もらっていたことも明かしている。その中には、後になってとても大変なことだと気づいた言葉があるそうだ。「とにかく台本を最初から最後まで100回読みなさい」。これが初舞台の仕事をもらい不安を抱えていた川上に、三國さんが掛けた言葉だった。当時20歳の川上は「それ“だけ”で、いいのですか?」と思ったというが、後になりこの言葉の大変さに気づき、未だにそのことを思い知らされているのだとか。台本を完璧に頭に入れ撮影に臨んでいた三國さんだけに、しっかりと台本を読み込むことの真の大切さを伝えたかったのだろう、重みのある一言だ。
また『川上麻衣子 公式ブログ』の過去のエントリーには、20年ほど前に三國さんから贈られたという楽屋暖簾が「大切な宝物」として掲載されている。そんな三國さんと深い親交があった川上。今、この暖簾をくぐるたびにどのような想いを感じているのか。三國さんから贈られた言葉を大切なものとして20年以上経った今も忘れていない彼女が、アラフォーとなってどのような成長を続けていくのかにも注目していきたい。
(TechinsightJapan編集部 北島要子)