フランス南西部、オート=サヴォワ県のスイスとの国境付近で11日、盗難品とみられる卵型の宝飾品が、パトロール中の警察官によって駐車していた車の中から発見された。4年前にジュネーブで盗まれたこの宝飾品は、その価値100万ユーロ(約1億3千万円)にも上るとされている。
AFP通信によると今月11日、パトロールをしていた警察官が、2人の男が乗った1台のBMW車がスイスとの国境付近に停車しているのを発見した。
この時警察官としての勘が働いたのか、彼らは車に近づき車内捜索を試みたのだが、この“偶然”は思わぬ結果を招くこととなった。この車の中から、何百もの宝石が散りばめられた黄金の卵型の宝飾品が発見されたのだ。
重さ約1キログラム、高さ約25センチメートル、直径約19センチメートルのこの宝飾品は、100万ユーロ以上の価値とされる。2009年8月24日から25日の間に、ジュネーブにあるクウェート系の貿易会社から盗まれたことがその後の調べで明らかとなり、車の中にいた男2人は警察に逮捕された。また当時、このBMW車の後ろにはジャガー車が駐車しており、仲間の男が乗っていたが、この男は2人の逮捕劇の最中に逃走、後に発見され逮捕されている。
その後の調査でこのベラルーシ出身の24歳から38歳までの男3人は、強盗容疑ですでにフランスとスイスで指名手配を受けていたことが判明。男らは取り調べに対し、「この宝飾品は地面に落ちていた」などと説明をしていたものの、警察官がその話を受け入れずにいると、一転、「これは蚤の市で発見し購入したものだ」などと供述しており、自分達がこの宝飾品の盗難に関与したかどうかは明らかにしていない。
(TechinsightJapan編集部 椎名智深)