アウクスブルク出身の19歳の女性が、昨年11月から家政婦としての勤め口を探していたものの、なかなか見つからずにいた。今年になってついに、条件に合致した求人があるという内容の手紙を職業紹介所から受け取った。だがそこに記載されていた内容とは、売春宿において『週に42時間、特に夜間及び週末にカウンターで接客をする』という彼女の希望とはあまりにもかけ離れたものであった。
『Augsburger Allgemeine』紙のインタビューに応じた女性は売春宿での仕事を紹介されたことについて、なぜこのようなオファーが来たのか全く理解できず、同時に非常なショックを受けたと話している。彼女の母親に至っては、手紙を読んだ直後に衝撃のあまり泣き叫んでいたそうだ。
職業紹介所の所長は売春宿から求人募集を要請された際、性的サービスを伴わない業務であるとはいえ仕事場所が場所であるために、募集を取り扱うか、またどうしたら上手に仲介できるかどうかを何度も所内で検討していたという。その結果、条件に合致した求職者が現れた場合、まずは面談あるいは電話連絡を行い、勤務先が売春宿であるがそれでも興味があるかどうかを事前に尋ねることが職員の間で決められていた。
だがこの女性にそうした事前連絡はなく、また今月1日に職業紹介所の職員が求人内容と共に女性に送った手紙にもそのような思慮深さは見られなかった。むしろ『あなたの条件に合致した業務である』と決めつけたかのような記載があったと、女性は話している。
職業紹介所側は今回の出来事は自分たちのミスによるものであると認めており、今後はこうした募集は取り扱わないこと、また求職者が募集内容の条件と合致しているかどうかをさらにチェックを厳しくするとしている。
(TechinsightJapan編集部 椎名智深)