2008年に公開された映画『蛇にピアス』で共演した、高良健吾(25)と吉高由里子(24)。当時の吉高を、“すごく変わった人”と見ていたという高良。それは過激なラブシーンの本番を前にした、控え室の会話からだった。
吉高は、「絡み(ラブシーン)って、本当にしなくて良いんですか?」と高良に問いかけてきたという。「いや、しないでしょう。」と高良は答えながら、“この人、何言ってんだろう”と怪訝に思ったという。このことから、当時の吉高を「すごく変わった人」と思ったという高良。「本当、何も分かってなかったもんね」と懐かしそうに、吉高は当時を振り返る。
これは2月17日に放送された『アシタスイッチ~MY TIME TO SHINE~』(TBS系)の対談での一コマ。この中で吉高は、自分の思ったことを口にする度に「変わっている」と言われ続け、本音で話せなくなったと苦しい心情を吐露した。確かに、高良が知っている吉高は言いたいことを言い、誰にでも噛み付くような女の子だった。その彼女から、「私は“かわす”ということを覚えてしまった」と聞かされた高良。「“かわす”っていうのは、まだ俺はよく分からないんだよな」と複雑な表情を浮かべた。
自分が何を話しても、マスコミは面白おかしく取り上げるだけ。それなら当たり障りの無い、のらりくらりしたテンションで応対しよう。「どうせ、ずっと関わって行く人たちじゃないから」と話す吉高は、もう高良の知っている5年前の彼女ではなかったようだ。
自分のモノマネに対してもふれた吉高。父親から「真似されるうちが“華”かな」と言われたと苦笑いした。これに対し高良は「結構、サラッと正論言うよね」と、吉高の思いを汲み取った。このことでも、吉高は決して自分の本音を明かそうとはしなかった。
高良にとって真面目に生きるということは、常に自分の思いを正直に伝えること。相手が自分と違う意見でも仕方がないことで、そこで諦めず「自分はこう思うんだよね」と説き続けるという。彼と共演した当時の印象を、“人と合わせない嘘の無い人”だと語っていた吉高。高良の姿勢は今も5年前も変わっていないようだ。
一方で“かわす”ことを覚えたという吉高。それは彼女が大人として成長した証なのだろうか。あの際立った個性の女優をこの先見ることはできないのだろうか。複雑な思いでいるのは高良だけではないはずだ。
(TechinsightJapan編集部 みやび)