「2人でなら24時間しゃべっていられる」。ビートたけし(65)曰く、笑福亭鶴瓶(60)とはそんな間柄だという。どんな球をたけしが投げてもいつも鶴瓶はしっかり受け止め、褒めたり貶したり、時には怒って球を投げ返してきたり。そんな2人のやり取りが楽しめる、年末恒例の番組がある。
12月22日放送の『王様のブランチ』(TBS系)に、ビートたけしと笑福亭鶴瓶が2人揃ってVTR出演した。12月30日に放送される『たけしが鶴瓶に今年中に話しておきたい5~6個のこと 其の四』の番組宣伝のためである。私生活ではお互いに孫がいる“お祖父ちゃん”。タモリや明石家さんまとは一味違うトークが楽しめる番組だ。
「今年、焦ったこと」を聞かれたたけしは、18年前のバイク事故から続くトラウマについて語り出した。
今でも朝眠りから覚めても、目をすぐには開けられない時があるという。「病院のベッドだったらどうしよう」と怖くなり、薄目を開けて天井を確認するそうだ。そして“あ、俺んちだ”と安心するらしい。たけしが決して忘れることができない、事故後辛かった入院の日々。
鶴瓶は当時報道された事故現場の悲惨な様子から、「あれじゃ死んでるよ」と助かったのが奇跡だったと何度も繰り返した。そして、大量に流れた血の跡が忘れられないとつぶやく。するとたけしは「俺、輸血してないんだよ」と人ごとのように説明した。
事故を起こした時の記憶は定かではないそうだが、生死をさまよった恐ろしい感覚は18年経った今でも、たけしは忘れることができないのだ。
落語家である鶴瓶の話の膨らませ方に、たけしは尊敬の念を抱いているという。鶴瓶を“さん”づけで呼ぶのはそのためだろうか。番組の予告では放送禁止用語を連発し、鶴瓶に叱られていたたけし。実年齢ではたけしが年上なのだが、優しい眼差しを彼に送る鶴瓶の方が兄のようである。番組中に「あんたは(もしかしたら)死んでいたんだよ」と何度も、たけしを窘める鶴瓶の表情は温かいものだった。
(TechinsightJapan編集部 みやび)