NON STYLEの井上裕介が舞台に登場すると、観覧席からは女性の悲鳴と歓声が同時にあがる。どの声に対しても不敵な笑みで応え、いつも堂々としているのが井上スタイルである。だが、さすがの彼も今回は動揺し、困り果ててしまったのだ。

井上裕介はどんなに自分のブログやツイッターが炎上しようが、いつも“どこ吹く風”のような素振りである。彼のメンタル面の強さは、あの“吉本のモンスター”と呼ばれる千原せいじ（千原兄弟）をも、「あいつ本当にスゴイわ」と感心させるほどだ。そんな井上でも今回のある学園祭での出来事は、相当ショックであったようだ。

12月20日に放送された『ダウンタウンDXDX 2012スター祭典SP』（日本テレビ系）の“視聴者は見た！SP”に寄せられた、井上の目撃談。それは今年の11月にNON STYLEが招かれた、ある女子短大の学園祭でのことである。

この日はNON STYLEの他にロバート、もう中学生が一緒に招かれていた。その舞台では3組のサインが寄せ書きされた、「色紙プレゼント」のコーナーがあった。抽選で井上が引き当てたのは、5～6歳の幼い女の子。すると井上は舞台から下り、自ら色紙を手渡しに行ったのだ。早く彼女に喜んでもらいたかったので、急いで彼女のもとに走り寄る。

だが、駆け寄ると女の子の顔が強張っていた。色紙を渡そうとすると、「いらん、いらん！」と断られたという。井上は「みんなのサインが書いてあるんだよ」とNON STYLEだけではないことを説明するも、女の子は「いらん！」の一点張り。“自分のことが嫌いなんだな”と気付いたが、何とか色紙を受け取ってもらおうと女の子をなだめてみる。何度かの押し問答の後、とうとう女の子は「いらんって、もう帰れや！」と大泣きしてしまったのだ。

驚く井上に、女の子の父親が「お引き取りください」と冷静に言い放った。その後、女の子は舞台が終わるまでずっと井上をにらみつけていたそうである。

“嫌い”“気持ち悪い”と言われれば言われるほど、その言葉を“芸の肥やし”としているような井上。楽しんでいるようにさえ感じられるのは、芸人としての覚悟の表れか。

「井上は嫌いだけど、NON STYLEの漫才は面白い」これが彼にとっての最高の褒め言葉であろう。しかし純粋な幼い子どもに嫌われたのは、さすがの彼でも少しショックだったようだ。
（TechinsightJapan編集部　みやび）