KinKi Kidsの堂本光一が、テレビ番組で「世界中の人にとって“悲しい曲”は誰でも悲しく聞こえるのか?」という昔から持っていた疑問を投げかけた。専門家と問答するうちに、彼はジャニー喜多川社長がすでに答えを分かっていることに気づくのだ。
NHKの科学ニュース×エンタテインメント番組『堂本光一のちょこっとサイエンス』が12月27日に放送された。ジャニーズいち科学オタクの堂本光一は、サイエンス・サポーターの先生方が話す最先端の情報に興味津々だった。
その中で、音楽によって人間の脳が影響を受けることが科学的に研究されているといった話題が出たのである。米国の大学の実験では食事中に軽快なポップミュージックを流した時と、落ち着いたジャズバラードを流した時は後者の方が摂取カロリーが18%低かったという結果が出ている。
また、欧州のメーカーの実験では掃除機をかける際に、心拍数やスピードを分析すると最も気持ち良く掃除が進むのはクラシックをかけた時だった。オリンピック選手などアスリートが練習や本番前に音楽を聴くことも多く、体操の内村航平選手はジェニファー・ロペスの「ON THE FLOOR Feat. PITBULL」をテーマにしているという。
日本の研究では、好きな音楽を聴いて“ゾクゾク”とする瞬間に脳内で意欲を高めるドーパミンが出ていることが確認されている。堂本光一はそれを知ると、「音楽を聴いてテンション上げるのも科学なんだ!」と興奮していたのだ。
そんな彼が昔から疑問に感じていたのが、「“悲しい曲”は世界中の誰でも同様に悲しく感じるのか?」ということだ。サイエンス・サポーターからも「いい質問ですね!」、「それはまだ、科学のメスが入っていない」と反応があった。「例えば、葬儀の時に明るい曲を流す国もあるらしい」と光一が続けるとサイエンス・サポーターの桜井進氏が見解を語った。
桜井氏は「悲しい時に悲しい曲を聴くと、逆に悲しみが和らぐというデータもある」と現在分かっている情報を出しながらも、「でも、悲しい時にアップテンポな曲を聴くと、逆に悲しくなる気がしませんか?」と持論を示したのだ。
これに光一が驚いた。「それって、めっちゃジャニーさんが言うんですよ!」と彼はジャニー喜多川社長のことを思い出したのだ。ジャニー社長は舞台演出をする際に「悲しい時に、悲しい曲をやっても何も泣けないよ! 悲しい時に元気な曲をやるから悲しくなるんだよ!!」と常々言い聞かせるという。
「ジャニーさんって科学してるんだな~」と共演者も驚いていた。堂本光一がこれまで疑問に思っていたことについて、実はジャニー社長が「元気な曲も悲しく感じる」という答えを出していたのである。それに気づいた彼が一番驚いたことだろう。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)