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昨年お笑いタレントのスマイリーキクチが一冊の本を出版した。自身が10年間にわたり受け続けた、ネット上の誹謗中傷被害の全貌を綴った体験談である。その著書が今年、有名私立の中学・高校で国語の教材や試験問題として採用された。これをきっかけに、全国の学校からはキクチのもとに講演依頼がきているという。
今から約13年前に始まった、“キクチがある殺人事件に関与した犯人である”というネット上の匿名掲示板などへの嘘の書き込み。最初は「くだらない」と無視をしていたキクチだったが、中傷は一向に収まらなかった。
10月8日放送の『芸人報道』(日本テレビ)に出演したスマイリーキクチ。40歳になった彼の優しい笑顔は昔のままだが、話す内容は以前のようなブラックな漫談ネタではない。
この10年間ネット中傷被害事件の渦中にあったキクチは、被害者にもかかわらず仕事は激減した。だが事件が公になると、キクチの力になりたいと連絡してくれる人もいたという。例えば2回ほどしか会ったことがない千原せいじ(千原兄弟)から、「弁護士の費用も大変だろう」と金銭援助の申し出があったらしい。
キクチが学校へ講演に出向いた時は、“法律の欠点や落とし穴”“インターネットの使い方”“人との関わり方”などの話をするという。ネット上の誹謗中傷被害を受けるのは有名人ばかりではない。一般人もいつ被害に遭うか分からない。彼の10年間に及ぶ長く苦しい闘いを無駄にすることなく、ネット上の情報を判断する指標としたいものだ。
(TechinsightJapan編集部 みやび)