黒柳徹子が『徹子の部屋』で“無茶振り”をするのは、お笑い芸人だけでなかった。番組初出演の日本を代表するギタリスト、高中正義(59)にも彼女は突然、あることをお願いしたのだ。
9月27日放送の『徹子の部屋』(テレビ朝日系)に初出演した高中。彼はテレビ番組には滅多に出演しないので、放送を楽しみにしていたファンも多かったのではないだろうか。
歌番組『ザ・ベストテン』(TBS系)の司会だった黒柳徹子は、1984年の中森明菜のヒット曲「十戒(1984)」の話を持ち出した。高中が作曲を担当した楽曲である。「いつもの明菜ちゃんとはガラッと違う曲で、とっても良かった」と黒柳が褒めると、苦笑いを浮かべる高中。当時は松任谷由実から松田聖子へなど、ジャンルの違うミュージシャンがアイドルへ楽曲を提供するケースが増え始めていた。
実は、曲を依頼されて作ったものの、中森の担当ディレクターからは「最後は繰り返して」「ここはもっと盛り上げて」と何度も作り直しを指示されたという。高中は“ムカッ”としたが我慢して、しぶしぶ作り変えたそうだ。そうして出来上がった「十戒(1984)」を聞いてみると、“覚えやすく、盛り上がる曲”がヒットするのだと分かり、“これで良かった”と最後には納得したらしい。しかし以後アイドルへ曲を提供することには積極的にはなれなかったそうだ。
高中の実家は東京の繁華街で雀荘を経営していた。1~2階が雀荘で、3階に子ども部屋があった。しかし土曜日は徹夜で麻雀をする客で込み合うため、子ども部屋にも客が入れられたという。そのため高中ら兄弟の寝るところは、子ども部屋のカーテンを引かれた押入れの中。麻雀をする音とタバコの煙が凄かったらしい。そんな環境で育った彼は空気のキレイな場所に住みたいと、家族と共に長野県の軽井沢に移り住み、かれこれ12年になると語る。
番組の最後に高中のギター演奏が披露され、彼の長女の話などをしているといつもの『徹子の部屋』エンディングテーマが、スタジオに流れ始めた。すると黒柳が突然、「いきなりでゴメンなさい。これに合わせて(ギターを)弾いてくれるのは可能ですか?」と無茶振り。だがさすがは高中である。黒柳の要求に見事に応え、彼女が「わあ~」と大喜びして番組は終わった。
(TechinsightJapan編集部 みやび)