EU発!Breaking News

writer : shiina

【EU発!Breaking News】住宅地で発生したガス漏れ騒ぎ。その正体は世界一臭いアノ食品。(スウェーデン)

ストックホルム近郊のゼーデルマルムで今月8日、住宅内に異様な臭いが充満しているが、ガス漏れではないかという通報が警察に入った。これによりガス漏れ対策のレスキュー隊に加え、消防車と救急車がそれぞれ2台も出動するという騒ぎとなった。だが現場に到着した消防隊員達が調べるまでもなく、この臭いの正体はガスではなく、スウェーデン名物の食品が原因であることが判明した。

この臭いの正体は、スウェーデン名物のニシンの缶詰『シュールストレミング』であった。シュールストレミングとは、樽の中で塩漬けにし発酵させたニシンを缶の中でさらに発酵させた、スウェーデン独自の食品である。

特徴的なのはその臭さで、多くの航空会社が機内持ち込みを禁止しているほどであり、臭気測定では納豆やくさやなど我々が思い浮かべる食べ物はまるで太刀打ちできないほどの数値が出るという。だが本場スウェーデンではよく食べられている食品であり、初秋に友達同士で集まり、シュールストレミングを食べるというパーティがごく普通に開催されるという。

スウェーデンのニュースサイトThe Localによると、今回の騒動は、同じ住宅に暮らす誰かがシュールストレミングパーティを開催していたところ、臭いが家から漏れ住宅全体に広がってしまった。その臭いを嗅いだ近所の住人が、ガス漏れが発生したと勘違いしたために起こったものであることが明らかとなった。だがガスとシュールストレミングの臭いは全く違うため勘違いなど起こり得ないのに、何故ガス漏れ発生という騒ぎになったのかが分からないと、消防隊員の1人は首を傾げている。

ちなみにストックホルムの消防署によると、周囲に異様な臭いが漂っているという通報を受け消防隊員が駆けつけたものの、その正体はシュールストレミングであったというケースは、今回が初めてではないとのことである。
(TechinsightJapan編集部 椎名智深)