『アシタスイッチ~MY TIME TO SHIN~』(TBS系)でトークを繰り広げた美輪明宏と及川光博の二人。プライベートが謎に包まれている二人の本音のトークが展開された。そんな中、及川光博が子供の頃いじめに遭っていた過去を告白した。
普段から生活感のない美輪。いったいどんな生活をしているかと及川が尋ねた。美輪は、酒もたばこもやらず、歓楽街にも一切行かないという。美輪にとっては仕事が全てなので、家と仕事場を行き来するだけの生活だ。若い時に成功と挫折を繰り返し経験したことのある美輪にとっては、仕事だけが生きがいになっているのだ。大勢集まってワイワイ騒ぐのも何が楽しいのかわからないという。
その後、及川の両親の話になった。及川の母親はいつでも笑顔を絶やさない人だった。美輪はそれは素晴らしいと大絶賛していた。笑顔でいるということは、人間が生きていく上で最上級のコツだという。及川の妻である檀れいもいつも笑顔で接してくれているそうだ。美輪も檀と会った時に笑顔だったとその印象を語り、及川が檀と結婚すると聞いた時に「良い“同志”を見つけたなと思った」という。
一方、若い頃に「王子キャラ」で売っていた及川。実は自信のなさゆえに作り上げた「愛されたいキャラ」だったと告白した。当然周囲からの評価(イメージ)と実際の自分とのギャップに悩んだことも多々あった。
及川がキャラクターを作ってまで愛されたいと思ったのには理由がある。小学校の頃から高校、大学くらいまでいじめを受けていたのだ。今でも心に刻まれた傷跡は大きいのだろう。美輪は人間というものは誤解で成り立っていると語った。たとえ親や兄弟でも育った環境や時期も違うのだから、完全にお互いを理解することはあり得ない。世間は誤解で成り立っているのだ。いじめをする人は自分の価値観と違うものが目の前に現れると排除しようする。さらに、コンプレックスがひどい人ほど他人を非難したり、おとしめることによって自分を優位に保とうとする。及川がいじめられたのも、彼の美貌や頭の良さへの嫉妬ゆえと美輪は推測した。
そんな美輪が現在問題になっている“いじめ問題”について言及した。“いじめ”という言葉は“万引き”と同じように使ってはいけない言葉だという。“万引き”は“泥棒”なのだ。それと同じ様に“いじめ”も“犯罪”と言ったほうがいいと語った。「“いじめっ子”という言葉も“犯罪者”と言った方が罪の重さを感じる。今問題になっている“いじめ”も「死ね」とか言っているんだから“脅迫”にあたる。立派な“犯罪”です」といじめは軽いものではなく罪を犯しているということを強調していた。さらに、最近のいじめの低年齢化に対しても、「少年とか青年とか年齢は一切関係ない」と切り捨てた。
最後に人間が生きていく上で失くしてはいけない最も大切な心得を語った。それは“笑顔”。いつでも笑顔でいるということは実はとても大変なことである。強くないと優しくなれないと語る美輪に人生の上で一番大切なものを学んだ気がした。
(TechinsightJapan編集部 瑛里)