ロンドン五輪で熱戦を繰り広げた日本選手団。終わってみれば、メダル獲得数は史上最多の38個だった。そのメダル保持者が20日、東京・銀座でパレードをした。選手たちの姿を一目観ようと50万人もの人々が集まったことからも、ロンドン五輪の感動がまだまださめていないことがうかがえる。38個中、21個のメダル獲得の瞬間を現地で観たという、TBS出水アナが五輪の裏側を語った。
オリンピックを現地で取材しリポートしてきたTBSアナウンサー・出水麻衣が、『鈴木おさむ 考えるラジオ』(TBSラジオ)でテレビでは伝えられることのなかった現地での様子を語った。
出水アナの一日の流れは、朝、担当のスタッフと相談して日本人選手が活躍しそうな競技場や、注目の高い試合などを推測し、その日その日、臨機応変に移動していた。しかし、今回は大勢の選手たちがメダル候補といわれていたので、出水アナは「“分身の術”が使えたら」と思ってしまうほど観ておきたい試合があったと語る。テレビでは、出ずっぱりのように見えていた出水アナだったが、朝のニュース担当の高畑百合子アナ(TBS)と2交代制で睡眠をとっていたようだ。
また通常なら、テレビ出演となると衣装担当のスタッフが付いてくるが、予算削減のためTBSは衣装担当はおらず、ポロシャツが数枚支給されただけだという。枚数に限りがあるので、毎晩ホテルで洗濯しながら着用していたのだ。食事も時間がないのでパックの白飯やカップラーメンなどを食べたとのことで、意外にも地味な生活ぶりだ。
次のオリンピックでも、ぜひ現地に赴きたいという出水アナ。アナウンサーなら皆が憧れる、五輪現地での取材というプラチナチケットは、TBSでは若いアナウンサーが代々務めてきているのだという。出水アナは、次期五輪の時は32歳になっている。「選んでいただけるなら、喜んで行きたい」と充実したロンドンでの時間を振り返った。
東京はいま五輪誘致を目指している。しかし、誘致を目指す他国に比べ日本国民は誘致に消極的な意見を持つ人が多いと聞く。出水アナが「実際に見たら、意見が変わるはず」と興奮しながら語っていたのが印象的だった。ロンドン五輪という“感動”を経て、国民の意見はまた変わってきているのかもしれない。
(TechinsightJapan編集部 佐々木直まる)