公開前から何かとお騒がせだった今夏話題の映画『へルタースケルター』が全国公開となった。本作の主役の沢尻エリカを映画『パッチギ!』で女優としての才能を見出した映画監督・井筒和幸が、ついにこの話題作を鑑賞した。井筒監督は、主演の沢尻エリカを「娘のよう」と語っていただけに、注目となった。
7月22日放送の『五択 プロトタイプ』(日本テレビ系)でその時の様子が生放送で伝えられた。映画の鑑賞を終えたばかりの井筒和幸監督に、感想を聞いた。
井筒監督は、まずは、上映時間が127分ということで「長い」と感想を述べた。以前より監督は、映画は120分を超えてはいけないとインタビューで語っていたようで「自分なら、60分くらいに編集できる」と非難した。さらには、1980年代に戸川純らとともにゲルニカとして活動した上野耕路の手がけたサントラに対してだろう、作品全体を通して「久しぶりに(耳に)じゃかましい映画だ」とも非難した。
本作で初のオールヌードを披露し体当たりの演技に挑戦した主演の沢尻エリカに対しては、以前より「自分の娘の裸は、出来ることなら観たくない」と思いを口にしていたこともあり、その心中は複雑だったようだ。鑑賞後も、“使われている感”が強いと言い「エリカがかわいそう」と批判した。話題になっていた作品の過激性については、自身もポルノ映画を撮っていた経験から「女の子が観られるくらいの過激さ」とそれほどではないと述べた。
さらに、本作監督である蜷川実花監督に対しては「映画監督かなんか知らんが、学生映画に毛が生えた程度」と評した。そして最終的に本作を、美容整形の怖さを表現しただけの“ただの美容整形外科ホラー映画”と総評を下した。
井筒和幸監督からは相変わらずの辛口批評となったが、そこには沢尻エリカを娘のように思う“親心”も感じられる。気になる方はぜひ実際に『へルタースケルター』を劇場でご覧いただきたい。
(TechinsightJapan編集部 佐々木直まる)