エンタがビタミン

writer : maki

【エンタがビタミン♪】「1か月半で23kg痩せた」。食べ物は“スルメ”だけ。LiLiCoの壮絶下積み時代。

タレントのLiLiCoは、生まれ故郷のスウェーデンから18歳で来日。アイドルを目指しながらもホームレス生活で苦労した日々を自著でも明かしている。テレビ『笑っていいとも!』に出演した彼女が、その当時の辛いエピソードを詳細に語った。ところがあまりの凄まじさに笑うこともできず、会場が静まり返ったのである。

今では海外の映画スターに独占インタビューし人気映画コメンテーターとして活躍するLiLiCoだが、20代後半までの下積み時代はずいぶん苦労してきた。「ピンクのフリフリドレスを着てアイドルになりたくて」18歳の時に祖母を頼って日本に渡った彼女は、19歳で浜松の芸能事務所に入った。だが、アイドルではなく演歌歌手としてデビューしたのである。

そんないきさつを6月29日の『笑っていいとも!』に出演したLiLiCoが語った。「気分は武道館に行くつもりだった」という彼女だが、演歌歌手としても泣かず飛ばずでやがて男性マネージャーと2人で車の中で暮らすことになる。21歳から26歳まで普通の乗用車でホームレス生活を送ったのだ。

所持金が43円となったこともあった。「1か月半、スルメだけを食べていたら23kgも体重が減った」と彼女は明かす。LiLiCoの母親は日本人であり、祖母は葛飾区に住んでいる。スウェーデンに居た頃からその祖母が送ってくれたのが「スルメと梅干と海苔とアイドル雑誌」だったのだ。そのアイドル雑誌がきっかけで彼女は日本にやって来たのである。

来日したLiLiCoが葛飾区で暮らしていると、祖母から聞き知った近所の方々がスルメをくれたのだ。その大量のスルメが、ホームレス生活となった彼女を救ったのである。しかし、スルメだけを食べて1か月半をしのぐというのは“1か月1万円生活”で知られる人気番組の企画さえ及ばぬ過酷さだ。

さらに、この頃の思い出として「ガソリンスタンドでマット洗い用の水道の蛇口をシャワー代わりにした」というエピソードも語られた。彼女は使用後に気持ちとして10円を置いていたのだが、ある日から蛇口は使用できないようにされていたという。その後は公園の蛇口を使ったが、排水口までの間隔が狭く使いづらかったそうだ。「今でもシャワーを浴びる時には緊張する。トラウマですよ」とLiLiCoは語る。

また車でのホームレス生活を共にしたマネージャーは、彼女に対して「友達禁止。恋愛禁止」を課したのだ。これには『いいとも』の共演者も「AKB以上の厳しさだ」と呆れていた。その反動で現在のLiLiCoは、好きな男性を見つけて「ピーンときたらアタックする。どんどんおしゃべりしたくなる」という行動をとるようになった。「しゃべり出すと盛り上がってお酒も水のように飲んでしまい、彼氏ができない」というのが悩みなのである。

41歳となってもなおパワフルで若々しいLiLiCoの魅力には、父から受け継いだスウェーデン貴族の血が影響している面もあるだろう。しかしこうした壮絶な下積み生活が、彼女を逞しくさせたこともまた間違いないのだ。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)