突然、テレビやメディアに登場したかと思うと、“演歌ひとすじ40周年!”と言い出した演歌歌手・水谷千重子をご存知だろうか? 現在、芸能界を中心に彼女のファンが増加中だ。
実は、この“水谷千重子”。タレント・友近が扮するコント上のキャラクターである。しかし、ただのキャラクターとは言わせない緻密な設定に驚く。
『水谷千重子のよっこいしょブログ!』によると、1970年にTVS『歌まね生一本』なる番組でグランドチャンピオンとなり、審査委員長の二葉菖仁にスカウトされる。少女時代の水谷は「美空ひばり」を彷彿させ華々しくデビューするも、低迷期には一人で全国各地を行脚。毎晩深夜まで飲み屋やキャバレーなどの繁華街を、泥酔客に絡まれたりしながらも歌い廻っていた。2011年『千重子のカバーしちゃっていいかしら』ではJ-POPヒット曲のカバーに挑戦し、演歌とJ-POPの融合に周囲を驚かせたとある。すべて、架空である。
そんな水谷千重子の一番のウリは、「いきものがかり“ちゃん”からぜひ歌ってくださいと言われた」という『ありがとう』。この歌をすばらしい歌唱力と必要以上のこぶしをきかせて歌う様子は、まさに風格漂うベテラン演歌歌手そのものだ。
現在、水谷千重子は全国ツアー中である。東京での公演に爆笑問題・田中裕二も訪れ、その時の様子を『JUNK 爆笑問題カーボーイ』(TBSラジオ)で語っている。田中は舞台の感想を、「芸能人の注目度が高い」と話した。客席には関根勤親子、清水ミチコ、北陽、藤井隆、ラブ サイケデリコなど多くの芸能人の姿があったという。田中は、友近の扮装ぶりに「完全な詐欺師だった」と爆笑しつつも、その舞台の完成度に「紅白に出て欲しい」と切望していた。水谷千重子の世界観にどっぷりハマったようである。
(TechinsightJapan編集部 佐々木直まる)