エンタがビタミン

writer : maki

【エンタがビタミン♪】「ピュアな感じが良い」。AKB48音大生の松井咲子が『題名のない音楽会』でピアノソロを披露。

クラシック音楽を中心に様々な音楽を楽しむ長寿番組『題名のない音楽会』に、AKB48の松井咲子が出演した。音大生として知られる松井だが、本格的なクラシック番組への出演は初めてで終始緊張した様子だった。そんな彼女がピアノソロ曲を演奏する姿を、ピアニストの先輩諸氏も温かく見守っていた。

東京音楽大学のピアノ科に通う“現役音大生アイドル”として松井咲子はAKB48の公演やイベント、バラエティ番組などでその腕前を披露してきた。しかし、5月13日の『題名のない音楽会』で紹介された彼女に、いつもの笑顔はなかった。司会は世界的な指揮者、佐渡裕氏でゲストはピアニストで文筆家の青柳いづみこ氏、ドビュッシーの演奏で知られるピアニストの藤井一興氏との共演なのだから無理もない。

バラエティ番組ではAKBメンバーや芸能人とトークを交えて、アイドルとして演奏するというパターンだが、今回はクラシック畑のひとりとして出演した形なのだ。そんな松井に、佐渡氏が「歌って、踊って、ピアノを弾くっていうのは大変ですか?」と話題を向けたことで彼女の緊張も少しほぐれた。「自分の好きなことをたくさんできるので、楽しいです」とハキハキと答えると、この日の特集であるフランスの天才作曲家ドビュッシーについても「中学生の頃から聴いて、弾いたりしたので好きでした」と語った。

アイドル音大生として、彼女は2人の先輩ピアニストにフリップを手に質問をするという役割を任された。「(ドビュッシーは)コラボレーションの天才だったの?」、「アジアが大好きだったのはなぜ?」とスムーズにこなしたのは、バラエティ仕込みが役に立ったようだ。

もっとも緊張していたのが、やはりピアノのソロ演奏である。ドビュッシーの『子供の領分より“小さな羊飼い”』を演奏した松井は「すてきな景色だったり、羊や羊飼いがいるのを想像して弾きました」と話していた。

テレビで見ていても、こちらが息苦しくなるほど彼女の真剣さが伝わってきた。演奏を終えた松井が「緊張しました…」とゲスト席へ戻ると、ピアニストの青柳氏が「ピュアな気持ちが伝わってすごく良かった」と感想を伝えたのでほっとした様子だった。

松井は今年の1月に放送された『芸能界特技王決定戦TEPPEN』のピアノ部門で、接戦を制して優勝している。その時の彼女も相当に緊張していたが、今回はそれを上回る緊迫感が漂っていたように思う。

他のAKBメンバーにはない貴重な体験ができるのも、彼女の音大生とアイドルを両立させる努力があればこそだろう。これからの活動にも幅が出てきそうで楽しみである。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)