エンタがビタミン

writer : maki

【エンタがビタミン♪】「パスタ巻いてる?」お笑いコンビ、Hi-Hi。吉本のリストラから苦節14年。ブレイク前の年収は19万円。

お笑いコンビ、Hi-Hi(ハイハイ)は昨年のTHE MANZAI 2011で最終決勝まで残ったことで注目され、人気に火がついた。ネタのひとつ「最近どう? パスタ巻いてる?」は、一般人はもちろん芸能界でもファンが多くブログなどでも多用されているのだ。そんな彼らがテレビ番組で現在のブレイクに至るまでの苦労を明かした。

Hi-Hiは上田浩二郎と岩崎一則によるコンビで、ケイダッシュステージに所属する。スキンヘッドでめがねをかける方が岩崎で、「パスタ巻いてる?」でおなじみの上田がネタを中心に考える。そのHi-Hiの2人が4月13日に放送された『ライオンのごきげんよう』に初出演して、人気が上昇してからの様子や過去の苦労を語ったのだ。

Hi-Hiが人気だと言っても、やはりオードリーやピースほどには派手ではない。だが、彼らがコンビを組んで今の人気に至るまでに18年かかったことを思えば、それは“ブレイク”と呼べるだろう。しかも、彼らは初めは吉本興業に所属していたが、「リストライベントでクビになった」というのだ。『つまらないやつをクビにする』という吉本らしい企画で「ぶっちぎりでつまらまくてクビになった」と自らを振り返る。

その後は2人ともトラックの運転手をしており、お笑いには一切関わらない時期が約3年間続いたのである。仕事以外には経験のあったバンド活動をしていた。だが、それでも「吉本時代に自分を出し切れなかったことが悔しかった」と上田は当時の心境を明かす。今度は自分を出し切ってみようと、再度お笑いに挑戦するのだ。

そうしてケイダッシュに所属したのが彼らが26歳頃だ。「それから14年かかりましたよ!」と上田が話すように、そこからさらに長い道を経てTHE MANZAI 2011にたどり着くのである。

上田の一発目のあいさつ「どうもね! 笑ってね! 気ぃ遣ってね!」などHi-Hiのネタはいくつかあるが、やはり「最近どう? パスタ巻いてる?」がもっとも知られているようだ。彼らが憧れるお笑いコンビ、ナインティナインの岡村隆史がテレビでこのネタを連発してくれたことで、さらに注目されたのである。おかげで岩崎は、街中で「パスタ職人のかたですよね?」と声をかけられたりするそうだ。2人ともナイナイ岡村には感謝していた。

この「パスタ巻いてる?」が芸能界でも人気が凄いのだ。この日共演していたタレントの井上和香によると、彼女が出演する舞台『Funny Bunny-鳥獣と寂寞の空-』の飯塚健監督がHi-Hiのファンであり、セリフに「パスタ巻いてる?」が使われているという。

また、AKB48の梅田彩佳がGoogle+で「Hi-Hiさんが、パスタ巻いてる?ってテレビで言ったとき、ほんとにパスタ巻いてたから高まった…」と話題にするほどの人気である。

スポーツ界でもフットサルチーム、バルドラール浦安の杉尾浩平選手がブログ『desafio ~更なる挑戦~』で「最近どう?パスタ巻いてる?」と記事タイトルに使用している。

そんな彼らがブレイクしたのは今年に入ってからで、昨年は“年収19万円”しかなかったことを4月16日の『ごきげんよう』で明かした。

ケイダッシュではオードリーが彼らの1年後輩に当たる。若林正恭が昨年舞台『芸人交換日記』に主演した際に、岩崎を招待してくれたのだ。

この舞台は芸人達が身につまされて泣いてしまうことで話題となっていた。岩崎も「感動して号泣した」と楽屋の若林を訪ねると、「こんなに感動して招待では申し訳ないから」とチケット代を払うと申し出た。「チケットはいくらだ」と聞くと、若林も気持ちを酌んで「6500円です」と受けてくれた。ところが岩崎が財布を開けるとそこには4000円しかなかったのだ。彼は「無言で立ち去りました」とその時の情けない様子を表したのである。

それから1年も経たないが、彼らも今では年収19万円の頃を懐かしく語れるようになった。チケット代も払えない心配はもう要らないだろう。

先日THE MANZAIが、今年も開催されることが発表された。Hi-Hiには決勝まで勝ち進んで次は大ブレイクとなるよう頑張って欲しい。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)