「心のシークレットブーツは履くな。」フリーアナウンサー福澤朗(48)が、3月6日文化放送『大竹まこと ゴールデンラジオ』に出演した。福澤アナは、話し手としてのアナウンサー経験はもちろん、自身も面接官として採用の現場にいた経験から、就職活動中の人々に向けて面接試験への心がまえを伝授したのだ。
まず「上手く話したい」という気持ちを忘れることが大事だと語った福澤朗アナ。スムーズに話すことに気を取られ、暗記したままの内容をスラスラと披露しても、その道のプロである面接官にはすぐに見抜かれてしまう。これを福澤アナはスムーズな回答より“心の汗を見せることが必要だ”と表現した。伝えたいキーワードを決めておいて、それを臨場感あふれる言葉で伝えることが大切だという。
またよくある失敗例として、会社の歴史などの概要を事細かに調べ、その情報をアピールする学生が多いことを挙げた。これらは入社後にいくらでも社員教育等で教わるので見せびらかすことは無意味だ。肝心なのは、“心のシークレットブーツは履くな。”―身の丈にあった自分の言葉で表すことだ、と助言した。
この日の放送を聞いていた就職活動中の学生のなかには、思わずドキリとした人もいるかもしれない。“恋する相手(=会社)”の前では誰もが自分をよく見せたいと思うもの。そのために背伸びをしてしまう気持ちはあって当たり前だ。今回の福澤アナの指摘はそのどれをも覆すもので、とにかく等身大の自分を見せろということであろうか。これは簡単なようで非常に難しい。一世一代の場面で「素」の自分で勝負するには、一朝一夕では得られない努力と自信が必要だ。逆に企業側が、自社にとって有望な“人財”かどうかを見極めるため、学生を等身大の姿で合否判断したいと考える気持ちは当然だろう。
「心にシークレットブーツを履かず」に人に自分をさらけ出すのは勇気がいるが、この日の福澤アナのアドバイスを聞いて今からでも遅くはない。等身大で勝負できる自分になってみよう。就職難と言われ続ける日本の雇用状況であるが、一方で入社してすぐの離職率が高いのも事実。面接はお見合いと同じ。互いの真の姿を伝えることは長いお付き合いの第一歩なのだから。
(TechinsightJapan編集部 佐々木直まる)