2011年に活躍した女性アイドルといえば、昨年末に『第53回日本レコード大賞』で見事大賞を受賞したAKB48。そして男性お笑い芸人にもファンが多い、K-POPの女性グループらであろう。AKB48の総合プロデューサーである秋元康はK-POPをどうみているのか、AKB48とはどう違うのかをあるテレビ番組で語った。
「僕はAKB48の中では、“指原莉乃”推しなんですよ。」1月2日放送の『新春TV放談2012』(NHK総合)で語る、秋元康。その後も指原の魅力についての話が続く。
秋元が指原推しの理由は“見事にダメなところ”だという。色々なチャンスを与えてもいつも良い結果にならず、「やっぱり喋れませんでした。」などと落ち込んで自信を失くしている指原。その“ヘタレ感”が周りを勇気づけるのだと秋元は説明する。そして“今度こそ”と挫けずに頑張り続ける彼女の健気な姿にファンは感動し、「あんなに頑張っている指原を見習おう!」と思わせる力があるらしい。
その指原らを見て“私でもメンバーになれるかも”と思わせるのがAKBの魅力だと、秋元はK-POPの女性グループとの違いを話す。韓国では芸能プロダクションのオーデションに合格しても将来、芸能界デビューを果たせるとは限らない。何年もレッスンを重ねその過程でふるいに掛けられ、最後に残ったメンバーだけが表舞台に立てるのだ。歌唱力や踊りも完璧で、海外デビューに備え英語や日本語、中国語なども勉強しなければならない。バラエティ番組に出たときのための喋りの練習もする。「KARAや少女時代が好きでも簡単に、あんな風にはなれないんですよ。」と秋元は断言する。
しかしAKBは「あんなにメンバーも多いし、ちょっと頑張れば入れるんじゃないか。」と期待できるのが面白さであり、魅力なのだそうだ。K-POPはスタート時点で“完成”しているが、AKBら秋元がプロデュースする女性アイドルは“未完成”で、「成長する」アイドルを応援し楽しめるのが人々を惹きつける―と彼は話を締めくくった。
「昨年ぐらいからAKBには、秋元さんの“黒幕”的な感じが無くなりましたよね。」と別の出演者から問われると、「そうですねAKB現象が巨大になって、私を超えましたね。」と秋元も認めた。こんなに存在が大きくなったAKB48は既存のメンバーでさらに発展を遂げるのか、新しい個性的なメンバーを入れて活性化を図るのか、おそらく秋元の頭の中にはもう新たなるビジョンは出来ているのだろう。
(TechinsightJapan編集部 みやび)