女優の泉ピン子が珍しくMCを務めた『ピン子&今田のニッポンの(秘)お値段~禁断!!お金のワイドショー~』が、1月12日に放送された。最終コーナーでは政界の実態に斬り込む内容だったが、現役政治家たちが語る状況を知ってピン子もブチ切れたのだ。
新年から、野田総理が内閣改造を行うことを発表した。消費増税を柱とする税と社会保障の一体改革などに取り組む為だとされる。時期を同じくして放送されたのが、泉ピン子と今田耕司が強力MCタッグを組んだ『ピン子&今田のニッポンの(秘)お値段~禁断!!お金のワイドショー~』だった。
番組では芸能界、スポーツ界とお金に関する話題に斬り込んだが、やがて終盤へと突入すると松田公太参議院議員(みんなの党)、丸山和也参議院議員(自民党)、原口一博衆議院議員(民主党)といった現役国会議員と慶應義塾大学・夏野剛教授、経済政治評論家・宮崎哲弥氏の顔ぶれが揃い、政界へと話題が移ったのである。
前回、2009年の第45回衆議院選挙に税金から支払われた費用の総額が602億円というデータが出されると、泉ピン子や今田耕司をはじめ徳光和夫、泉谷しげるなどの共演者は唖然とした。
山里亮太は「選挙にお金がかかると議員さんが話すのは聞いていたが、税金から出ているとは」と驚き、モデルの菜々緒は「選挙ポスターって必要なんですか?」と疑問を口にしたのだ。
そんな中で泉ピン子が原口一博議員に「民主党は“国会議員定数、公務員人件費を減らす”と言ったのに、早々と国会を閉会しちゃったのはダメよ!」と不満をぶつけた。それには原口議員も頭を下げたのである。
すると丸山和也議員がそれに関して「国会議員の間では“アメリカと比べたら日本の議員は決して多くない”という議論が出て話が進まない」と実態を明かしたのだ。その内容には泉谷、徳光ら共演者が表情を引き締めて聞き入った。
徳光が丸山議員に再確認したところ、「世論が削減を望んでも国会議員の間では『連中はなにも知らない』、『そんなものに負けるな!』という声が多い」と言うのだ。その為に民主党の“国会議員定数、公務員人件費を減らす”という提案も議論が進まないのである。
呆れて言葉も出ない共演者達に、評論家の宮崎哲弥氏が「国民がガンガン言わないといけない」と提案する。「バラエティ番組のレギュラー枠を削減するという案には、芸人さんは反対するでしょう」と彼が例えると、今田耕司も「反対しますね、こっち(芸人サイド)で決めてたら絶対減らさないですよね」と納得していた。
やがて話題はTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)へと移った。その中で泉ピン子が「民主党は外交が弱いですよね」と指摘すると、議員側から「それを考えるとTPPで各国が連盟でアメリカと交渉した方がうまくいく可能性がある」とTPP加盟の意義を語った。
その頼り無い状態を聞いた泉ピン子が、思わず「頼むよ! 次は出るぞ! 私が選挙に!!」と叫んだのだ。TPPだけではない、前段の公費削減の実態から彼女の中には不満が溜まり爆発の時を待っていたのである。
『泉ピン子が政界進出か!?』という話は残念ながら盛り上がらなかったが、その後も議論はさらに「日本がアメリカの51番目の州なのか、そうでないかということだ」というところまで進んで時間切れとなった。
山里亮太は「難しい単語が多くて、僕と菜々緒ちゃんは震えているだけでした」と出演した感想を話したが、それだけ真剣な議論が飛び交ったのである。他にも同様な話題を扱う番組はあるが、今回は泉ピン子と今田耕司の進行でより核心に触れたような気がする。今後もこうした番組が増えることを期待したい。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)