AKBグループSDN48の大堀恵が、新年に放送されたテレビ『ミッドナイトQさま!!』の中で感極まって涙をこぼす結果となった。彼女が事務所の指示に従うかどうか、悩み苦しむ姿には多くのファンが感激したようだ。心境を綴った大堀恵のブログには次々と温かいコメントが届いている。
ブログ『大堀恵の「受粉計画」今夜は、どうかしらぁ?』で、彼女が1月4日に更新した「人生、初のドドドドドッキリ!」の記事に対して「Qさまみてファンになりました!」、「改めていいオンナだなと思ったよ」、「そんじょそこらのグラドルとはやっぱり違いますね」など大堀恵を激励するコメントが殺到している。
1月3日深夜に放送された特番『ミッドナイトQさま!!』の企画、“アイドル出来レース2012”で大堀恵が見せた姿に感激した人々が、ブログに抑えきれない気持ちを寄せているのだ。彼女も「コメントも少ないことで有名な大堀が、こんなに頂いているなんて…ありがたや…嬉しいです!」と驚く一方で、「初めましての方も出会って下さってありがとうね~」と新たなファンができたことに感謝している。
『ミッドナイトQさま!!』の概要は次のようなものだった。吉木りさ(24)、中村静香(23)そして大堀恵(28)の3人にドッキリが仕掛けられた。お笑いコンビ、ハライチによる架空の新番組『ヨルイチ!!』のレギュラーを決めるために“常識クイズ5問”と“水泳平泳ぎ25m”で優勝をガチンコ対決で競うという設定で収録が行われた。しかし実は『ヨルイチ!!』よりもさらに人気のある“おいしい”番組への出演が同時間帯で決まっており、各自のマネージャーが「絶対に勝つな」と事務所方針を伝えるのである。
実に巧妙に仕掛けられたドッキリに、3人ともすっかりマネージャーの話を信じて『ヨルイチ!!』でのレギュラーを決める勝負をどう戦うか迷ってしまうのだ。吉木りさは終始“勝たない”姿勢を貫き、常識クイズではレディー・ガガと答えるべきところを『レディー・ハハ』と答えるなど大胆なボケを見せた。対して大堀恵もやむを得ずスマホのフルネームを『スマート・マイルド・フォーン』とわざと間違ってみせた。しかし最終問題で『30点早押し』の特例として、「上野動物園の白黒の可愛い動物は?」の問題を中村静香がまさかの「ウシ」と答えて負けに入ると、最後に残った大堀が耐え切れずに「パンダ」と答えて1位となってしまったのだ。
最終決戦“水泳平泳ぎ25m対決”の前にマネージャーから再度「勝つな」と念を押されると、大堀は「“足がつる”とかする?」と負けようという気持ちを示した。しかし一方で「2人の本気さがよく分からない…」と、吉木と中村に真剣さが見られないことにも不満を感じていたのである。
そんな状態で水泳がスタートすると、吉木りさは足をプールの底につきながら泳いで明らかに負けを意識していた。事前に泳ぎこんでいたという中村静香はそれなりに泳いだが、それでもスピードを落とし大堀の後をついて行く格好だ。先頭を泳ぐ大堀恵も中村の位置を確認しながら速度を上げられない状態となったのである。
すると、やる気が見られない3人の泳ぎを見かねたディレクターが「これでは番組が成立しない!」といったんストップして、再度泳ぐことになったのである。2回目も同様に大堀恵が先頭を泳ぎながらそのままゴール。ゴール寸前にはいったん立ち上がりタッチするのをためらった大堀だが、優勝という結果になったのだ。
優勝して嬉しいどころかがっかりする大堀を横目に、吉木と中村は「レギュラーはだめでもゲストでお願いしたい」と笑いながら話していた。そんな3人にプレゼンターの青木さやかがドッキリということを明かすと、大堀は「ちょっと待ってよ!」と叫んで憤ったが、その後は事務所の方針に逆らった罪悪感から開放されたのかホッとしていたようだ。
青木から「なぜ、勝ってしまったのか?」と問われた大堀は『番組がガチンコ勝負とされているのにわざと負けるのは申し訳なかった』と心境を話した。さらに彼女は「スタッフさんもやさしかったから」と番組関係者を裏切ることの辛さを、涙をこぼしながら語ったのだ。一方で吉木りさ、中村静香の態度に関しては「ふざけんなよ! 何が“レディー・ハハ”だ!」と不満をぶつけていた。
事務所の方針だとマネージャーから念を押されてもどうしても負けることができなかったことについて、大堀はブログで「“やるからには120パーセントの力で立ち向かう”この精神は、AKB48、SDN48で培われたものだと自信を持って言えます」と記している。そんな彼女に届く温かいコメントを読んで「これまで芸能界で踏ん張ってきて良かったな…と実感しています」と大堀は自分の取った行動は間違いではなかったことを確信していた。
昨年「2012年3月31日をもってSDN48は全員卒業する」と発表されてから、大堀恵が見せる気迫が違ってきたように感じる。最後まで“120%の力を出そう”との気持ちがそうさせているのかもしれない。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)