15歳の少年が、姉の恋人の男に『邪悪な魔法使い』であると非難され、男に命令された実の姉らに想像を絶する残酷極まりない方法で虐待され、挙句の果てに殺害されるという事件がイギリスで発生した。
パリに住むコンゴ出身のこの少年は、兄弟姉妹4人と共にロンドン東部ニューハムに暮らす姉の元でクリスマスを過ごしていたが、そこで姉の恋人である同じコンゴ出身の男との間に諍いが生じた。それが原因となり男は少年のことを、邪悪な魔法を操る『魔法使い』であると決め付け、少年の姉達に彼を肉体的に痛めつけるよう命令した。
この命令に従った少年の姉達が行った虐待とは、尿を飲ませたりハンマーやノミを使い少年の体中を傷つけるという、残酷極まりないものであった。少年は何度も逃げようとしたが、家中が閉ざされていたために逃げることができず、こうした虐待が4日間続けられ、最終的に水で満たされたバスタブで溺死させられるという最期を迎えた。
後に事件が発覚し、警察によって捜査が行われた結果、少年の遺体には101か所もの傷跡が残されており、身体的衰弱が溺死を容易にさせたことが明らかとなっている。
また少年の姉らも男の命令に従っていたが、同時期に男から肉体的そして性的に暴力を振るわれていたことが判明した。日常的に暴力を受け続けていたことでコントロールされていたために、男の命令に逆らうことができずにいたのではないかと推測されている。
虐待に関与した男や少年の姉達は皆逮捕されており、現在裁判が行われている。だが事件の首謀者とも言えるこの男は、自分は統合失調症であるため刑事責任がないとして罪状を否認している。
(TechinsightJapan編集部 椎名智深)