ミュージシャンの泉谷しげるを中心に企画された『東日本復興支援“日比谷ライブ&マルシェ2011”』に対して抗議メールが届いていることが分かった。泉谷しげるがブログでその件に関して綴っているが、複雑な問題だけに苦心しているようだ。
11月10日のテレビ『笑っていいとも!』で、テレフォンショッキングに登場した泉谷しげるが告知したのが『東日本復興支援“日比谷ライブ&マルシェ2011”』だった。開催日は11月12日(土)~14日(月)の予定で、司会のタモリも「もうすぐじゃない!」と関心を示していた。
同イベントは主旨に賛同した多数の『ミュージシャンによるLIVE』と、『東北の産直野菜などを試食、販売』する企画をコラボさせて“被災地を応援しよう”との主旨で企画されたものだ。
泉谷しげるは島原雲仙の噴火による災害や、宮崎県の口蹄疫による被害に対して、復興支援LIVEを行うなどこれまでも積極的に活動してきた。今回のイベントもその泉谷だからこそ動けたと言えるだろう。
しかし、世間には多様な意見があるのだ。「泉谷しげるオフィシャルブログ『うびょ~とんのみらい日記』」で彼がそのことを綴っている。概要を紹介すると次のようになる。
11月8日頃から、泉谷しげるへツイッターなどで今回のイベントに対して抗議が届き出した。1つは『東京都の協力で開催する泉谷は“体制より”になった』というもので、泉谷は都の許可をもらわないと日比谷公園も使えないことを説明して「“救済”に体制も反体制も無いと思うがな」とコメントしている。
もう1つが『野菜の放射能は大丈夫なのか?』という内容である。これまでも“被災地を応援する為に産直野菜を販売”という計画が抗議メールにより中止になった事例や、“被災地産の花火を打ち上げて応援”するイベントの予定が抗議により中止になったこともある。
復興イベントを企画する際に、この“放射能”に関する声は賛否含めて必ず出てくるのだ。この件に関しての抗議内容は様々な言い分がありひと言では表現できない。泉谷はブログでそのいくつかに対してコメントしている。そして彼は「多くの抗議意見に“感謝”し“肝”に命じとくよ。」と受け止めたうえで、「被災地の生産者の為にも1度やらせてくれい!!」と決意を示していた。
誤解の無いように付け加えると、泉谷しげるはこの件に関して「(感情で)押し切るキャラクターはやめとく!」と言っており、極めて理論的に考えて対策しているのだ。現在産直野菜の放射能について再検査に出しており「安全基準クリアした“数値”が出せるようにするつもりだ」と、彼も販売するからには細心の注意を払うとしている。
泉谷しげるはこれまでの抗議文により、“食”に対する“不安”と“本音”を知ったという。「“救済”のはずが多くに不安あたえることになってしまいホントにすまぬ」とも記していた。
この件はすぐに解決することではないが、被災地の復興を進めていく上で全員が考える時に来ているのではないか。その為にも彼には“日比谷ライブ&マルシェ2011”を開催してそのきっかけとして欲しい。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)