芸能界を引退した島田紳助さんが「スペシャルコメンテーター」を務めていた、『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)。9月5日放送分には紳助さんの席に女装タレントのマツコ・デラックスが、ドッシリと座っていた。
今回の放送分の出演者は既に決まっていたのだろう。後で書かせていただくが今回マツコの出演が決まっていたのは、深イイ話にとっては幸運だったのではないだろうか。それくらいマツコの毒舌が、イイ具合に周りと絡んでいたのである。そしてマツコが「スペシャルコメンテーター」の席に座ったので、1人分パネラー席が空いてしまった。そこで、「急遽、出演することになった。」と自ら認めていた、お笑いタレントの山口智充(ぐっさん)がスーツ姿で登場。レギュラーを多数抱えているぐっさんは今では自分のレギュラー以外の番組に、ゲスト枠で顔を出すことはほとんど無い。その彼がこの番組の単発ゲストで出演したのには、少し驚いてしまった。
『深イイ話』での紳助さんは投稿作品に対しての持論を展開したり、作品に関係の無い出演者の面白エピソードなど話したりして番組を盛り上げていた。その点を評価する視聴者もいれば、「彼の意見で判定が決まる。」「関係の無い話が長すぎて、せっかくの感動が半減する。」などとの意見も多かった。
『深イイ話』は視聴率も良く、テレビ批評などを行う情報誌からも評価が高い。それは番組の内容自体の評価であって、紳助さんのトークに対するものでは無かったようだ。そうは言っても番組の中心となっていた紳助さんが不在になった穴は、大きいと思われていた。
この日のテーマは「生き方のソムリエ」たち。主にテレビCMや広告ポスターにまつわる投稿作品に対し、“深イイ”か“う~ん”かの判定を下した。立場的に“う~ん”を出す役回りのマツコ。「これはアメリカ人のためだけの広告じゃない。」「面白いけど、深くは無いわよっ。」と的確に短いコメントを発するマツコに対して、反対の意見も出される。マツコも他の出演者も自由に意見を述べ、納得すれば判定を変える。スムーズに番組が進行していったように感じられた。
ネット上でも「(スペシャルコメンテーターを)マツコで続ければ、良いのでは。」「他の話に気を取られないで、落ち着いて投稿作品を見ることができた。」と、この回の『深イイ話』は好評である。もちろんマツコは代打であって、次週は田村淳(ロンドンブーツ1号2号)が、「スペシャルコメンテーター」席に座るようである。何はともあれ、無事に番組を終えて安堵したのは司会の羽鳥慎一だろう。しばらくは大変だろうが、今回で“紳助さんがいなくても、やっていける。”と自信になったのではないだろうか。
(TechinsightJapan編集部 みやび)