ロシア南部のロストフ州で、70歳代の父親を裏庭の木に鎖で繋いだまま放置していた41歳の女とその恋人が、虐待容疑で逮捕された。

警察が男性救助時に虐待の証明として撮影し、報道陣に公開した写真には、ゴミだらけの裏庭にある木に鎖で繋がれた男性が、地面に敷かれたマットの上に座る様子が写し出されているというものだった。幸い男性は、助けを求める声に気がついた隣人が警察に通報したことで救助されることとなったが、当時の裏庭の気温は50度にも達しており、救助がもう少し遅ければ死に至ってもおかしくない状況であった。警察は証拠品として他にも、木と男性を繋いでいた3.5メートルの鎖と、水を与えるためのアルミニウム製の器、そしてミネラルウォーターの入ったペットボトルも押収しているが、こうした物からも、男性が動物以下の扱いを受けていたことがよく分かる。

後の調べで、女は父親の世話をする気が全くなかったことから彼を木に繋いだまま放置していたということが明らかとなっている。今後の裁判では、この2人の子供達も虐待の証言者になるということだが、人とは思えないこんな親を持った子供達は、彼らの祖父である男性同様、哀れというより他はない。
（TechinsightJapan編集部　椎名智深）