高良健吾(こうらけんご)は23歳の若さではあるが数々の映画に主演し、現在はNHK朝の連続テレビ小説『おひさま』に丸山和成(井上真央の夫)役で出演中の大注目俳優である。映画では個性的な役が多いが、素顔の彼はどんな青年なのだろうか。
6月8日放送の『はなまるマーケット』(TBS系)のはなまるカフェのコーナーに出演した高良健吾は、「生放送が苦手。」と言いながら一生懸命に質問に答えていた。彼のキチンと話をしている人に対して身体を向けなおし、目を見て話す様はとても誠実で好印象。映画の役柄で見せるような鋭さや狂気は全く感じられず、笑顔の優しい穏やかな青年である。
中学生のころから映画が好きでよく見ているうちに、役者になりたい―と思うようになった高良。幸運にも高校生の時、知人から今の所属事務所を紹介されて俳優業をスタートさせた。
しかし全く演技の知識も無く勉強もしていなかった彼は、ドラマの撮影現場で何も分からなかったという。当時の思い出は、「演じる以前の問題。何も知らないし失敗だらけで、何度“俳優を辞めよう”と思ったかわからない。」と語る。それでも映画監督らは高良の役者としての才能に惹かれ、自分の映画に彼を起用したがった。
最初に高良を主演に抜擢したのが、現在公開中の映画『軽蔑』(高良主演)の監督でもある廣木隆一。2007年公開の映画『M』で指名したのである。初の主役ということもあって高良は色々考え、「このシーンは、こう演じよう。」「この台詞は、こんな風な言い方で…。」と演じるも、廣木監督には全く受け入れてもらえない。NGを30回も出したシーンもあったという。
「お前の生きてきた18年が必要で、主役に選んだんだ。余計なことをするな。」この廣木監督からの言葉に、肩の力がスッと抜けたという高良。「自分より、演技が上手な役者は沢山います。でも“高良健吾”という人間を認めてもらっているので、今は自分が感じるままに演じています。」
「高良さんは、カメレオンみたいな方ですね。」と、『軽蔑』を見た司会の薬丸裕英が驚いていた。「学生時代はモテたでしょう。」と聞かれ耳を真っ赤にしている彼と、映画のキツイ性格の役を演じている彼が同一人物には見えない―という。今日は番組の中で聞かれたことは、「何でも話そう。」という覚悟だったという高良。謙虚でシャイであるが、一生懸命にたくさんの話題を提供しようと努力する姿勢が伝わってきて、きっとテレビを見ていた沢山の主婦がファンになったであろう。
(TechinsightJapan編集部 みやび)