歌手の斉藤和義が歌った原発批判ソング「ずっとウソだった」が4月にネット上で流れて話題となった。彼は5月放送のテレビ番組で同曲を歌った時の心境を明かした。
「ずっとウソだった」は斉藤和義のヒット曲「ずっと好きだった」の歌詞を変えたいわゆる替え歌である。歌詞の内容は、原発に関して『教科書もCMも安全と言っていたが“ずっとウソだったんだぜ! やっぱバレてしまったな!”』というような痛烈な原発批判だった。
4月はじめにYouTubeなどで公開されて一躍話題となった同曲に関して、5月8日放送の「ボクらの時代」に出演した斉藤和義がその心境を語った。
斉藤和義は震災後に自分にも何かできないかと「もやもやむずむずして」行動を起こしたのが、Ustream(ユーストリーム)で4月1日から開始したチャリティーライブ「斉藤和義 on USTREAM『空に星が綺麗』」だった。
それまでには彼の中でも「歌っている場合なのか?」と葛藤があったという。しかし自分でできることをするだけだと歌を歌うことを決心したのである。
その中で彼は「原発はこういうことになっているし。モノ言えぬ空気もあって気持ち悪かった」と感じた。そこで楽曲「ずっと好きだった」の歌詞を変えて「こんな表現方法もあるよ」というノリで歌ったのが「ずっとウソだった」のである。
彼が歌ったのはそうしたキッカケからであり配信もUstreamのライブのみだ。後にその際のコピーがYouTubeなどに出回ったことから瞬く間に広まったのである。そのことに関して斉藤和義は「自分が歌った時の気持ちと歌の意味が変わっている」と戸惑いを隠せないようだった。
斉藤和義のUstreamでの放送は4月29日の「斉藤和義 on USTREAM『空に星が綺麗』 最終回スペシャル」で終了したが、被災地の復興はまだまだこれからだ、今後もこうした活動には期待したい。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)