歌舞伎役者・俳優・声優としても活躍中の中村獅童が、5月17日放送の『はなまるマーケット』(TBS)の名物コーナー「はなまるカフェ」に出演し、彼の「最大で最強の天敵」について語った。
中村が言う「天敵」はとても身近に存在した。それは彼の母親である。
「顔を合わせる度ケンカをする」という二人であるが、静かな関係は1時間も持たないという。ある時地方公演の帰り、新幹線の中で名古屋辺りからケンカをし、中村の母は腹を立てて新横浜で降りてしまった。本来であれば東京まで行き、中村は実家まで送ろうかと考えていたのだが、母親は途中で降りてしまったのだ。その大ゲンカ勃発後、中村に更なる衝撃が待っていた。
数日後、実家に帰るとガレージに新しいシステムキッチンがあった。中村が母に問いかけると、大ゲンカで新横浜で降りた際、素敵なシステムキッチンを見つけ衝動買いしてしまったというのだ。そんなシステムキッチンと写真に写る中村の母は、とても70代とは思えない。しかも中村の母は免許を取るのが好きで、調理師の免許も取得。「空いている部屋で料理教室でもやろうかしら。」と理由は後付けだが、とにかくなんでも挑戦する積極的な母親だ。
中村は番組内でそんな母への不満をも明かした。母親が中村の個人事務所から彼の私物などを勝手に持ちだし、近所の人にあげてしまうというのだ。彼が仕事で使った「デスマスク」から、写真や洋服までも勝手に人にあげてしまうらしい。また、すぐにいろんな人に抱きついてしまうのも悩みの一つだと明かした。車を買った中村の事務所に、イケメンのセールスマンが営業に来た際、気分が高揚したのか抱きついたという。さらにその後、蕎麦屋に連れて行き、真っ昼間から酒を飲ませたりと、3年前に中村の父親が亡くなってから、若い男性を見るとトキめいてしまうのではと話した。また中村は趣味でバンドを組んでいるのだが、楽屋に来るなり一緒にいた陣内孝則に抱きつき、とにかく母の行動に頭を悩ませている様子であった。
しかし、そんなお騒がせで元気な中村の母であるが、彼が個性派俳優になるべくルーツを作ってくれたのは母と言っても過言ではない。中村の母は彼を歌舞伎だけではなく、様々な芝居や演劇に触れさせた。アングラなテント演劇や大衆演劇、またストリップまで連れて行ってくれたという。彼が様々な個性的な役を全て物にしてしまうのは、彼が小さい頃培った芝居の英才教育と言うべく母の行動が、実を結んだ結果だろう。
「ケンカするほど仲が良い。」
中村獅童親子に一番ぴったりな言葉である。散々に母の事を番組内で語ったが、「実はとっても優しい息子」と中村の母は言う。本当は似た者親子なのかもしれない。
(TechinsightJapan編集部 うずらの珠子)