5歳の少年が、何の気なしに書き、バルト海に落とした手紙入りの瓶。24年の時を経て、この手紙への返事が突然、ロシアからやって来たことが話題となっている。
1987年、当時5歳だったFrankさんは、デンマークへ向かう船上で手紙を書き、それをビール瓶の中に詰めてバルト海へ落とした。その後Frankさんはそのことをすっかり忘れていたのだが、24年経った今年になって、彼は突然ロシアから返事を受け取ったのだ。
Frankさんの手紙を見つけ、返事を出したのは、ロシアに住む13歳の少年、Daniilさん。彼は両親と共にカリーニングラード近くの海岸を散歩している時に、海岸に打ち上げられた手紙入りのビール瓶を発見したという。Frankさんは自分の住所も手紙に記入していたので、Daniilさんが返事を送ることが出来たのだ。Frankさんの手紙はもちろんドイツ語であったが、Daniilさんの父親がドイツ語を少し理解できるため、父親に手伝ってもらいドイツ語で返事を書いたのだという。
バルト海に接しているロシアの海域は非常に狭いため、果たしてドイツから瓶が届くのだろうか?と思われるかもしれない。だがカリーニングラードは領土的にはロシアであるが、位置的にはポーランドとリトアニアに挟まれた、いわゆる『飛び地』である特殊な場所に位置しているため、距離的にもドイツから瓶が届くことは有り得るのだ。
Frankさんは自分のデンマーク旅行のことすらすっかり忘れていたため、ロシアからの返事にとても驚いているという。
だがFrankさんはDaniilさんとは既にインターネット上でコンタクトしており、さらに、近い将来実際会うことも考えていると話している。
(TechinsightJapan編集部 椎名智深)