震災後にスポーツ界ではシーズンに向けて開幕時期が検討されている。そんな中プロ野球界ではセ・リーグが3月25日に開幕する方針を発表した。
それに対して元ヤクルトスワローズの古田敦也氏がブログで意見を述べている。
セ・リーグが従来の予定通りに3月25日の開幕を決定したことには、多くの選手が反対の意思表示をしており選手会も延期を訴えている。
古田敦也氏もブログ「古田敦也ブログNEO」で「大反対です」と意思表示しているのだ。
古田氏は「プロ野球が人々に元気を与えることは確かだ」とその意義を語りながらも、震災後間もない今はまだその段階ではないとしている。
選手達の中には被災地に実家がある者もいて「気持ちが向かっていかない」と心境を語る者もいるのだ。
選手の気持ちの問題に加えて古田氏はもうひとつ『節電』を気にかける。関東方面では計画停電を行っており日々の暮らしにも影響を及ぼしているが、被災地のことを考えて住民も協力している状態だ。
東京ドームをはじめ野球場が使用する電力は膨大なもので、計画停電したどれだけの世帯の電力分になるのだろうか。
そうした事態を憂慮した古田氏は予定通りの開幕に対して「本気ですか?」と反対の意見を唱える。
野球場に限らず、娯楽施設のパチンコ店やカラオケ店などの電力消費を指摘する声もあるが難しいのは経済活動とのバランスだろう。
節電するあまり消費意欲が落ちて経済の循環が悪くなると後々被災地の復興に影響を与えるのだ。そうした意味ではプロ野球も開幕時期はずれても試合をこなして観客動員をしていく必要がある。
日程は慎重に協議しなければならないが、17日夕方、日本野球機構よりパ・リーグは4月12日に延期、セ・リーグは予定通り25日に開幕と発表された。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)