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writer : maki

「いかに芸人が無力か」。震災の状況に落語家が痛感したこと。

新作落語で知られる柳家喬太郎がラジオ番組で東日本大震災について語った。

落語家の柳家喬太郎(47)は古典落語の評価も高いが『国民ヤミ年金』や『冬のそなた』といった新作落語を得意とする。最近の落語人気の盛り返しも彼の功績が大きいといえるだろう。
3月18日に放送されたFMラジオ「石井竜也のディア・フレンズ」(TOKYO FM)に柳家喬太郎がゲスト出演した。
番組では冒頭で石井竜也が被災地へのメッセージを送った。続いて柳家喬太郎とのトークもやはり震災に関する内容となったのだ。
柳家喬太郎は震災後の状況を見るうちに「いかに芸人が無力かを感じましたね」と心を痛めていることを話した。彼は被災者に何か力になりたいが「現地に自分が行っても何もできない」と悩んだ結果「(落語を)喜んでいただくことができる、その時を待つしかない」と自らに言い聞かせた。
ただ「今はまだ自分の出番じゃ無い」と彼が続けると、石井竜也も「ミュージシャンも一緒ですね。僕もそう思っています」と共感した。

ちょうど同日のテレビ「DON!」でMCの中山秀征が『東日本大震災から一週間。私達ができること』というテーマについて「お医者さんにはお医者さんの、野球選手には野球選手の、そしてタレントにはタレントの自分の仕事をきちんとすることだ」と話していた。
芸能人や医者といった職業に限らず、多くの人が「自分に何ができるのか?」とやり切れない気持ちを抱えているのではないだろうか。落語家やミュージシャン、タレントが悩み至った答えはそんな人々の答えでもあるのではないか。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)