ネット上には、「迷惑なボランティア」などという情報が氾濫している。ボランティアの心構えの基本とは、どういうものなのか。3月21日放送の『あさイチ』(NHK総合)では、10年以上もボランティア活動に携わる方々から貴重な意見が紹介された。
今回の東日本大震災では、ボランティアの拠点作りの中心となる町役場などが被害を受けている。そのため各ボランティア団体の先遣隊が現地にいち早く入り、ボランティアの拠点作りに奔走しているのだ。しかし被災地が広範囲にわたっている上、通信手段が復旧していないので大変苦労されている。
このまま沢山の一般のボランティア希望者が現地入りをすると、大混乱が予想される。来週か再来週には体制が整う予定なので、それまで 『山形県災害ボランティア支援本部 ~ 東北関東大震災協働レポート』のHPを参考にして欲しいと語るのは、NPO法人ディー・コレクティブ代表の千川原公彦氏。このHPでは被災地や避難所の様子が、詳細に報告されている。
※HPで“ボランティア募集開始のお知らせ”が告知されるので、電話での問い合わせ等は控えてほしい。少ない人数での活動のため対応ができないとのこと。
「被災地でボランティアは、主役ではありません。側面支援であることを忘れずに。」と語るのは、仙台市内の避難所で活動するボランティア歴13年の男性。
被災者の方は避難所である期間、生活しなければならない。皆さんが“自分たちで何かに気付き、やっていこう。”と思って頂くために、ボランティアはやり過ぎないようにすることが大切である。支援は1~2か月単位では終わらない。将来の復興に向けて年単位で関わっていくことになるので、その時に応じたアドバイスを行っていかなければならないのだ。
最後に、「押し付けない、やり過ぎない。」ボランティアは、被災者の方に“安心感を”感じてもらうのが役目だと語っていた。
素人がボランティアとして現地に入っても、「迷惑になるだけ」なんてことは、絶対にない。しかし、最初は無理をせずできることを丁寧に行いながら、徐々に活動する場を拡げていくのが大切だという。今はまず情報収集に力を入れ、あなたの力を適切な方法で被災された人々のために使えるその時がいつやってきても対応できるように準備を整えてほしい。
(TechinsightJapan編集部 みやび)