蜷川幸雄演出で三島由紀夫の「サド侯爵夫人」「わが友ヒットラー」二作に来月から出演する、東山紀之と生田斗真。蜷川の舞台にはジャニーズら“アイドル”と括られる俳優を、出演させることも多い。1月23日放送の『ボクらの時代』(フジテレビ系)では蜷川が「トップを走り続ける、本当のアイドルの姿」、東山は「決して甘くはなかった、ジャニーズJr.時代」を語った。
「ジャニーズには、“裕福な家庭”に育った子は少ないですよ。」と語る、東山。片親だったり、経済的に苦しかったりと小さいころから苦労して育った子が多いのだ。だからこそレコードデビューを目指し、歌やダンスに必死にレッスンに励むのだという。
「僕たちのころはレコードデビューしてないと、ゴミみたいな扱いでしたから。」
当時は番組のディレクターに邪魔者扱いされたり、いやな思いもたくさんしたという東山はその鬱憤を走ったり腹筋したりして、発散していたと話す。結局その不遇な時代を耐えられないで、ジャニーズを去って行く者もいたのだろう。
蜷川は、「なんでジャニーズなんかと、仕事をするのか?」とよく聞かれるという。その言葉には、軽蔑的な意味が見え隠れする。彼は「アイドルを舐めんじゃない。」と語り、中途半端な仕事をしている役者よりトップを走り続けているアイドルと呼ばれる人のほうが、並々ならぬ努力をしている―と語った。
何万何百万のファンの欲望に応える彼ら(アイドル)は、ただ者ではないというのが彼の持論である。だが厳しい演技指導で知られる蜷川にとって“表現者”として魅力的であれば、ジャニーズであろうと無名の役者であろうと関係ないとも述べていた。そんなに甘い世界ではないのである。
(TechinsightJapan編集部 みやび)